Sakanadia1周年企画(2)「Sakanadiaで見るSDGsの実践」

前回「漁業とSDGs」では、SDGsについて簡単におさらいしました。
では、漁業ではどんなふうにSDGsを実践しているのでしょうか?

ここからは、Sakanadia編集部のアピールタイムとさせていただきます!(笑)

Sakanadia編集部が、一周年を機にこれまでの記事を振り返ったときに気づいたのが、ここで紹介してきた一つ一つの漁師や漁協の活動が、実はSDGsが目指すものを実現しているのではないかということです。

約120の記事を配信してきましたので、厳選して見ていきたいと思います。

17の目標を実践する日本の漁業

小学校の出前授業で、海ゴミ問題について説明する漁師

漁師がつくった気候変動マップ
気候変動や自然災害を日本全国の漁師たちがみんなで考えた取り組みです。まさに、地球規模の課題を前に、パートナーシップを発揮した漁師たちの第一歩と言えます。

利用しながら守る、保全のこころ―シンポジウム「里海保全の最前線」レポート―
海の豊かさを守るために、魚や貝が育つ場所にもなっている藻場や干潟を再生・保全する活動を紹介しました。漁師だけでなく、市民も巻きこんだ活動に発展している地域が多いようです。

【漫画でわかる】日本の魚の資源管理
日本の漁師たちが行っている水産資源管理を漫画で紹介しました。持続的に海の恵みを享受するために、魚を獲りすぎない工夫や、魚を守りながら産業を回す工夫など、先人たちから受け継ぎ発展させてきた知恵が満載です。

地域でつくる「答志島トロさわら」~基準徹底でハイブランド化実現~
生産者が行う「資源管理」や「品質管理」など、持続可能な生産活動を目指した活動を紹介しました。限られた水産資源を大切に利用するため、生産の段階で丁寧な処理をして品質をUPする。「つくる責任、つかう責任」を実践する取り組みです。

“雇用”と“自営”のくみあわせで収入安定&若手組合員増加! 宮崎県串間市東地区~「浜プラン」水産庁長官賞の紹介~
限られた資源をみんなで利用し、みんなが健康的に働ける環境を作った事例です。重労働のイメージがある漁業ですが、漁協や漁師が連携することで、働きやすい環境も実現することができるのです。

未利用資源「あかもく」で水福連携!鳥取県西部地域~「浜プラン」全漁連会長賞の紹介~
福祉連携による雇用の創出を実現した事例です。漁師たちの働き方も改善され、働きがいと経済成長の両立を実現することができました。

「誰一人取り残さない」、SDGsの実践者たち

気候変動対策を話し合う漁師たち

いかがでしょうか?
どの活動も、豊かな地球環境を守ることをベースに、みんなが幸せに暮らせる社会を実現し、産業(経済)を持続するための工夫が満載の取り組みだと思いませんか?

他の記事からも、漁師たちがSDGsの17の目標を具体的に実践し成果を上げている様子がうかがえると思います。

水産業の新戦略

日本の漁師たち

SDGsの基本理念は「no one(will be)left behind」=「誰一人取り残さない」、「誰も置き去りにしない」ということです。同じ時代に生きる私たちはもちろん、これから生まれる子々孫々までが地球の恩恵を受けられるように、今私たちがやらなければならないことを着実に実行することが求められています。

「国連」とか「地球」とか、とっても壮大なお話に聞こえてしまいがちですが、Sakanadiaで紹介した漁師や漁協の取り組みを見てみると、案外私たちの生活に根付いているものなのかもしれません。

漁業を知って、魚を食べて

漁師や漁協(JFグループ)がこのような活動を実践できるのは、魚介類を美味しく召し上がってくれるみなさんがいるから。
ですから、これからもぜひSakanadiaを通して「漁師」「漁業」「漁協」のことを知っていただき、生産者たちが自信と責任をもって送り出す魚介類を選んで、食べていただきたいです。

Sakanadiaで発信するストーリーが、みなさんのSDGs実践の第一歩になりますように。

Sakanadia1周年企画(1)「漁業とSDGs」

  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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