Sakanadia1周年企画(1)「漁業とSDGs」

Sakanadiaは、2020年11月で開設1周年を迎えました。
みなさまのご愛読、応援に心から御礼申し上げます。

Sakanadiaが開設1周年を迎えました!

持続的な地域産業「漁業」

Sakanadiaで公開してきた約120本の記事を振り返ってみると、実に多様な世界が漁業と繋がっていることに気づきます。
「食」はもちろん、「環境」や「経済」、「文化」などさまざまな分野に漁業が影響を与えている、もしくは与えられているように思います。

そしてもう一つ気づくことが。それは、豊かな海を守る活動や、地域経済を活性化させる活動、食を支える活動など、「持続可能な開発目標(SDGs)」の17の目標を具体的に実践している活動が多いことです。

そこで、今回は、Sakanadia1周年を記念し、Sakanadiaで掲載してきた記事を振り返りながら、「漁業とSDGs」について考えてみたいと思います。

みなさんにとって「漁業」ってどんな印象ですか?
「環境を守っている」「地域経済を支えている」という印象はありますか?

まずは、「SDGs」について、おさらいしてみます。

「 SDGs」って?― 人類が初めて決めた共通の目標

「SDGs」は、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称です。「えす・でぃー・じーず」と読みます。

温暖化や飢餓などさまざまな地球規模の課題があふれる現状を前に、「子々孫々まで地球で豊かにくらしていけるように」、私たちが今すぐやらなければならないことをリストにしたものです。
「今のままでは地球はもたない」という危機感を共有した世界の人々がつくった目標。人類が初めて決めた共通の目標と言われています。

どうやってできたの?

「SDGs」は2015年、国連サミットで採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられました。

更にさかのぼると、その前身は、2000年国連ミレニアムサミットで採択された「ミレニアム宣言」です。この宣言により取りまとめられた「 MDGs(Millennium Development Goals)」で、貧困と飢餓の撲滅やジェンダー平等の推進など8つの共通の目標が共有されました。

「SDGs」はこの流れを引き継ぎ、「MDGs」で積み残した課題を継続的に、そしてより大規模に取り組もうとしたものです。

「SDGs」の内容は?

「SDGs」は 大きく17個の目標に分類されています。さらに、その目標をより具体化した169のターゲットと244の詳細な指標からなります。

最近いろいろなところで、このカラフルなロゴをみかけませんか?
これが17個の目標です。

SDGsが目指すもの

環境・社会・経済と SDGsの関係を表した「SDGsウエディングケーキ」 出展:ストックホルム・レジリエンスセンターhttps://www.stockholmresilience.org/research/research-news/2016-06-14-how-food-connects-all-the-sdgs.html

SDGsは、①地球の環境を守りながら、②すべての人が尊厳をもって生きられる社会と、③誰もが豊かな暮らしを継続的に営むことができる経済を実現することを目指しています。社会、経済、環境のいずれの側面も追求し、総合的に取り組むものとされているのです。

つまり、海や陸などの環境を守り、ジェンダー平等や平和が実現する社会をつくり、そして経済活動を可能にする。どれか一つが良ければいいというものではないのです。

また、これらの目標達成のためには、国同士や会社同士、人と人が協力し合わなければなりません。SDGsの目標17に掲げられた「パートナーシップで目標を達成しよう」は、相互の強力や助け合いを意味しています。

→「SakanadiaでみるSDGsの実践」へつづく

 

次回、「SakanadiaでみるSDGsの実践」では、Sakanadiaで紹介した漁師や漁協の活動のなかから、SDGsを実践し成果を上げている事例を振り返ってみます。

参考文献:1時間でよくわかるSDGsと協同組合(監修JCA 、出版家の光協会

  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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