【発酵子育てキッチン】梅仕事で季節を感じる在宅時間~次世代へつなぎたいスーパーフード

冬季の味噌づくりと共に、わが家で大切にしている季節の手しごとは、初夏の「梅干しづくり」です。

▼「味噌づくり」のコラムはこちら
https://sakanadia.jp/sakana/hakkokosodatekitchen04/

梅干しのつくり方はおおまかには、
・梅をきれいに洗ってヘタを取り、梅を塩漬けにする(6月)。
・梅雨が明けたら天日干しをする(7月)。
といった工程になります。

ひと粒ひと粒下処理をしてから漬けて、お天気を見て干して取り込む。働く母にはなんともハードルの高い作業ではありませんか~!
と思っていたのは、以前の私です(笑)。
梅干しを作るなんて、とてもじゃないけどできないと思っていました。

ところが、味噌や塩糀などを手作りする暮らしをしていたら、いつの間にか毎年の梅干しづくりも気負いなく…というより、すすんでやりたいと思うようになりました。

といっても、まだ5年目で超初心者です!毎年、試行錯誤をしながらどんどん梅仕事に魅了されています。

梅干しはスーパーフード!

「梅はその日の難逃れ」

朝、梅干しを一つ食べると一日無事に過ごせるよ~という意味のことわざです。先人が体験的に知っていた梅干しの健康効果は、現代は科学的にも証明されるようになってきました。

梅干しには、「疲労回復・防腐・殺菌・カルシウムや鉄の吸収を高める・血液サラサラ・整腸」などたくさんの効能があります。酸っぱい梅干しを食べると、唾液が出ますよね。うれしいことに、唾液がたくさん出ると「パロチン」という若返りホルモン(!)が分泌されるそうですよ。

梅干しには、まだまだすごいパワーが秘められていそうです。梅干しは、昔から食べ継がれてきた“スーパーフード”と言えるのではないでしょうか。

“一日一粒”を意識して食べたい。それも、なるべく混じりけの少ない“昔ながらの酸っぱい梅干し”がいいのです。

娘と一緒に梅干しづくり

それでは、わが家の梅干しづくりの様子をお伝えします。

梅干し用の完熟梅は、毎年6月中旬~下旬頃に購入しています。生梅を玄関に置いておくと、とってもいい香り。天然のアロマ。ああ、今年も梅の季節が来たなって、すごく癒されます。桃のような甘い香りで、子どもたちも思わず「このまま食べられる?」と聞いてくるほどです(笑)。

梅を洗おうとお水に投入すると・・・・・・

まるで宝石のようにキラキラと輝いて見えます!美しい~。毎年楽しみにしている瞬間です。

洗った梅は、水気をよくふき取って、ヘタ(なり口)を取ります。それから、焼酎をまぶす。消毒の意味と、塩をつきやすくするためです。娘が小さな手で手伝ってくれました♪

塩をまぶしたら、塩が溶けて水分が上がるまで重しをします。

左は赤紫蘇入り、右は白梅干し

この、出てきた水分が「梅酢」です。おいしくて健康に役立つ調味料として、料理に大活躍します。

梅酢はタコの酢の物やドレッシングに◎刺身醤油にちょっとたらしてもさっぱりしておいしい

「梅酢」という副産物が出るのは自家製梅干しならでは。この梅の成分がたっぷり溶けだしたエキス欲しさに、梅干しを作る方もいるくらいなのですよ~。
煮魚や焼魚など“魚料理”にも重宝します。

土用干しと子どもの成長

漬けた梅は、そのまま梅雨明けまでじ~っと待ちます。梅雨が明けたら、晴天が3日以上続く日を狙って「土用干し」。漬けた梅を取り出して並べる作業は、毎年下の子たちが手伝ってくれるので、まるで成長記録のようになりました♪

<2017年>
次女4歳の手。三女1歳の夏に初梅干し。暑かったのかな、なぜかパンツ一丁(笑)で作業していたので手のみの写真で失礼…。

<2018年>
次女5歳、三女2歳。三女がわれ先にと、梅を取り出す姿がうかがえます(笑)。

<2019年>
次女6歳、三女3歳。ちょっとは譲り合ってできるようになったかな?

<2020年>
次女6歳、三女4歳。去年は“干し”ではなく、二人で“漬け”をしっかり手伝ってくれました。

<2021年>
次女8歳、三女5歳になりました。仲良くできるようになったかな…と思いきや、やっぱり競って梅を取り合っています(笑)。

ならべ方に個性が出ます。下2つは次女がきっちり整然と並べて、三女の分も並べ直したもの。右上は私・・・・・・雑ですね(苦笑)。

干しっぱなしで出勤するので、日中は埃や急な雨が心配。梅干しづくりを始めた頃は、普通の盆ザルに干していましたが、

去年からは・・・・・・じゃん!

「干しカゴ」を導入しました!物干し竿に吊るせて、埃などが防げて、軒下なら多少の雨でも安心。ザル付きだから出し入れもしやすく、とっても便利。暮らしに合った道具って、作業効率がアップするので大切です。

干しあがった梅干しをビンに詰めたら、あ~、今年も梅干しができた。うれしいな、と達成感に満たされます♪

伝統和食の良さを次世代へ

コロナ禍で、自由の利かない生活がつづいています。鬱々と過ごしてしまいそうな日々も、こうした手仕事は季節の移ろいを感じ、おだやかな気持ちにさせてくれます。

私が子どもたちに梅干しをすすめたいのは、梅の健康効果だけではありません。現代は欧米化した食生活の影響で、梅干しを食べる機会が少ない、あるいはまったく食べないという人もいるかもしれません。子どもだけでなく、大人からも「すっぱいものが苦手」という声を耳にします。

好みがあるのは仕方がありませんが、“すっぱいもの”って、梅干しにしてもお酢にしてもカラダにいいものが多い。そういうものを「しみじみおいしい」とか「五臓六腑に染み渡る」と感じられる味覚を持ってほしいのです。

そのまま食べるのが苦手なら、料理に使うのもおススメ。

梅ポテサラ・いんげんの梅おかか和え

▼「イワシの梅煮」のつくり方は、『糀で時短レシピ「生・焼・煮の入梅イワシ三段活用」』でご紹介
https://sakanadia.jp/sakana/kouji_recipe14/

わが家の高校生の長女も、お肉と甘いものが好きな現代っ子ですが、自家製のすっぱい梅干しはよく食べてくれます。好き嫌いが多いので心配ですが、昔ながらの梅干しが食べられるだけで、いろいろな意味で安心だなと思っています。

梅干しにはやっぱりご飯だし、みそ汁や焼き魚が合う。梅干しがあると、自然と食が整う気がします。伝統和食の良さを見直すためにも、日本の四季を感じるためにも、“梅仕事のある暮らし”を♪

皆さまも、来年は梅干しづくりにチャレンジしてみませんか?

 

日々のおいしい暮らしを発信中
Cozy Kitchen~醸す台所~
Instagram
Facebook

  • 高木 佐知子(たかぎ さちこ)

    Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。   【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。   子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。   料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。   「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。   とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。   何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。   平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。   ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪   【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。   Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/

    このライターの記事をもっと読む

関連記事