食育 【発酵子育てキッチン】魚を食べてフードロス削減!魚の目玉が大好きな娘からのラブレター♥ 2021.8.5 高木 佐知子(たかぎ さちこ) 印刷する 娘からのラブレター♥ある日、一番下の娘(5歳)がこんな手紙をくれました。 「ママへ めだまがついているさかなをかってきてね」 このところ、しきりに「お魚のお目々が食べたいから“目の付いたの(魚)”買ってきてね」という娘。 時々買ってはいたものの、間があくと何度も催促してきます。 なかなか目玉付きの魚が食卓に出てこないのがじれったくて手紙を書いたようです。 しかし、「魚の目玉のところを食べたい」とは魚食推進派から見ればかなり有望株でしょう!?(笑) これは叶えてあげない手はないわけです♪ * * * お手軽和食の定番「干物」で“目玉付き”アジのひらきの干物近所のスーパーで目玉付きのお魚を探してみると・・・ 発見!定番のアジのひらきの干物。目のついている身近なお魚です。 干物は“和朝食の定番”のイメージですね。 ご飯にみそ汁、そこに干物があれば、立派な朝ごはんになります! 干物は魚のうまみがギュッと凝縮されていて、栄養価も優れています。 朝のタンパク源にぴったり。焼いてほぐして容器に入れておけば、忙しくてもサッと食卓に並べられるので、ぜひ試してみてください。 * * * まるごと食べられるお魚で“目玉付き”ウルメイワシのめざし目玉付きのお魚、こんなものも発見!「ウルメイワシのめざし」です。 「目刺し」だけど、目に刺していない“目玉付き”もあるのですね。 これは娘のお眼鏡にかないました。 内臓の苦みもたまらなくおいしいですが娘はちょっと苦手だったよう。この苦味はやっぱり大人の味かな。 「魚はね、頭から食べると頭がよくなって、尻尾から食べると足が速くなる」という言い伝えは頭から尻尾の先まで残さず食べてほしい親心から生まれたのかもしれませんね。 ウルメイワシの丸干し小ぶりの魚を丸ごと干した「丸干し」は、価格も手ごろなものが多いです。丸ごと食べられるので、カルシウムがたっぷり。“丸ごと食べられる小魚”は、大人も成長期の子供もぜひ取り入れたいものです。 * * * 塩焼きでも丸ごと“目玉付き”アジの塩焼き目玉付きのお魚で忘れていけないのが、基本の塩焼き。 季節の魚を丸ごと買ってきて、シンプルに塩で味つけし、焼くだけ。 魚の種類や季節によって、身質や香り、脂の乗りが変化するので、まるで別の料理のようにバラエティーに富んだ味わいが楽しめます! 実は手軽に食卓の“レパートリーを広げるお助け食材”なのです。 カマスの「歯」目玉付きのお魚を買うとこんな発見も。 「きゃあ~!歯がするどいっ!!」。こちらはカマス(アカカマス)です。白身で淡泊だけど、旨味があっておいしい。塩焼きにぴったりのお魚です。 カマスの塩焼きお魚は色、姿、形、多種多様で表情豊か。調理前の観察も子どもたちは興味津々なので、なるべく見せるようにしています。 * * * 魚のお目々を実食さて、ラブレターをくれた娘が楽しみにしていた魚の目。“目の周りのジュルジュル”したゼラチン質のところもとてもおいしいのですが、娘が好きなのはまさに目玉そのもの! まんまるなお魚の水晶体。生の時は透明感がありますが、タンパク質が多いため加熱すると白く固くなります。 私も食べてみましたが、味は淡泊で触感はかための鶏卵の黄身のような感じです。 おいしいかどうかは「?」ではありますが、旨味も感じます。食感が面白いです。 そんなところが好きなのでしょうか。中心にさらに固い芯がありますので、そこは食べずに出します。 そんな娘が特に大満足だったのが・・・ キンメダイのアラじゃん! キンメダイのお目々。 仕事帰りのスーパーで、キンメダイのアラ(かぶと)がタイムセールになっているのを発見! 仕事帰りのお魚のタイムセールを密かな楽しみとしている私。夕刻まで働いている特権です(と思うと頑張れる気がします♪)。 キンメちゃん、きれいなお目々。大きいですね~。羨ましいです(笑) 帰宅後、娘に見せると、おそるおそるツンツン。 これぞ目玉!大好きなお魚のお目々よ~。どう?希望通りでしょ~!? キンメダイの煮つけこの日は煮つけにしました。魚の煮つけはさっとできるから平日の夜でもかんたん! こうして鍋のまま食卓にドーンと出せば洗い物も減らせます。 ご飯にぴったりのおかずです。もちろんお酒にも♪ キンメダイの「目」キンメダイの目玉はこんなに大きくてびっくり!目の周りのとろっとしたところも、ビタミンB1、DHA・EPAが豊富な部位です。 * * * 魚のアラで“フードロス削減”&“エコ・クッキング”のすすめ「魚のアラ」は魚売り場の片隅にお買い得パックとして売られていることが多いです。私はそのコーナーを覗くのが大好き。高級魚もアラなら手頃な値段で買えるから、試しやすいです。ただ、早い者勝ちなので出会えるアラは、運まかせですね! アラ、売り切れちゃってごめんなさい~なんてね(笑) 魚のアラを食べることは、“フードロス”を削減し、“エコ・クッキング”につながります。食材を無駄なく使い、ゴミを減らせ、調理時間も短くて済むので省エネにもなるのです。 また、“目玉付き”の魚を選ぶことで、こんな発見もありました。 「切り身の魚より魚種が豊富に選べる!」 ということ。 日本近海には、約300種の食べられる魚がいるそうです。 「お魚を買ってきて~」と言ってくれる今のうちに、もっともっとお魚が好きになるように、 いろいろな魚料理を食卓に並べてあげたいと思います。 魚の焼ける香ばしい匂いや、煮魚がふわっと香る匂いを、大人になっても「美味しそう」、「懐かしい」と思えるような食卓を目指したいです。 ※エコ・クッキングは東京ガス(株)の登録商標です。 日々のおいしい暮らしを発信中 Cozy Kitchen~醸す台所~ Instagram Facebook レシピ食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。 【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。 子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。 料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。 「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。 とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。 何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。 平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。 ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪ 【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/このライターの記事をもっと読む
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