【発酵子育てキッチン】家族で米づくり体験

糀マイスター高木佐知子さんの新連載!
現役ワーママのリアル食育奮闘記「発酵子育てキッチン」が始まります。

家族で田んぼのオーナーに!

レンガに子どもが描いたネーム札

今年はなんと!家族で米作りに参加しました。
私は千葉県北西部の流山市に住んでいます。15年前につくばエクスプレスという高速鉄道線が開通してから急速に開発が進み、今では「都心に一番近い森のまち」として人気のベッドタウンです。

そんな流山市は、元々自然豊かで農業が盛んな町。今どきの商業施設が立ち並ぶ駅前を少し離れると、のどかな田園風景が見られます。

私たち夫婦も平日は都心に通勤する身ですが(仕事柄、コロナ禍でも在宅ワークができず…)、週末は地元の自然に癒され、子どもたちにとっても近場で自然遊びを楽しめる恵まれた環境です。

裸足で田んぼに入ってどろんこ!ぬるっと温かったよ~

そんな地元で、今年は家族で田んぼのオーナーになるという機会に恵まれました。
自宅から車で10分ほどのところにある田んぼです。近いのが魅力的!

この田んぼは、市内で参加型のまちづくりを推進している「machiminまちをみんなでつくる((株)WaCreation運営)」という団体が主催しており、「流山お田んぼクラブ(代表・岩根宏さん)」が管理してくださっています。

左から「流山お田んぼクラブ」岩根宏さん、高木、「(株)WaCreation」手塚純子さん(撮影:山田香保里氏)

高木家は畑を借りて野菜作りをしていたこともあり、これまでも農業体験には積極的に参加しています。私は農家の祖父母の元、畑遊びで育ちました。夫も元々野菜作りが好き。でも米作りは初めて!日本の大切な主食を育てる。いつか子どもたちと一緒に体験したいと思っていた念願が叶ったのです♪

田植え、草取り、稲刈り

田植え(5月)

オーナーと言っても、普段の田んぼの管理はお任せできたので、私たち共働き家庭でも無理なく参加できました。それでも、せっかくの田んぼ体験ですし、任せっきりにならないよう月1回の農作業にはフル参加しました。

収穫までの主な農作業は下記の4回でした。

  • 田植え(5月)
  • 草取り(6月)
  • 草取り2回目(7月)
  • 稲刈り(8月)

初めての田植え体験は、数メートル植えただけで腰に負担が!
泥に足を取られるし、前かがみの姿勢…。手植えは体験のみで、あとは田植え機でと聞いてホッとしました(笑)。

草取り1回目(6月)

草取りは、みんなで裸足で田んぼの中に入って水の中に生えた雑草を抜きます。この時は少ないように思えましたが、1か月後の2回目の草取りでは、深く根を張って大きく伸びた雑草が!雑草は小さいうちに取る大切さを知りました。

草取り2回目(7月)

6月はまだまだ膝下だった稲の高さも、7月には子どもの体が隠れるほどに!
稲の成長の早さに驚きました。雑草もずいぶんと伸びるわけです。

稲刈りしてご満悦の高木(8月)

そうこうするうちに、あっという間に稲刈りの時期に。時は猛暑真っ盛り。
鎌で稲束を刈る体験ももちろん初めてで、ザクッ、スパッと切れる感触が気持ちよかった~!

しかし、昔の人は全部手作業だったなんて頭が下がります…。
手刈りは数メートルの体験で、あとはコンバインにお任せでした。再びホッ(笑)。

お楽しみは新米♪

新米とブリコロコロ♪(自家製ブリの角煮)

自分たちで初めて収穫した新米で炊き立てのご飯。
それはもう筆舌に尽くしがたい喜びとおいしさでした。
ふう~。やっぱり日本人はごはんだなあ♪そしてお魚がぴったり!

ごはん大好きなうちの娘たちは「おかわり!」が止まりませんでした。
流山産コシヒカリ。本当においしいんですよ~!

しかし・・・、何度言ってもお茶碗に米粒を残すことがある娘たちに
「コラ~!ごはん粒を残しちゃダメって言っているでしょ!お米作るのは大変だったでしょう?」
とつい説教じみてしまう母。

そこで、田んぼの思い出を娘にたずねると・・・

「鬼ごっこや虫捕りが楽しかったよ♪」

ですって。そっちですか・・・(苦笑)。
でも、楽しい思い出になって何よりです。

口うるさいかもしれないけど、「(ごはん粒を)集まれして、一粒残さず食べようね~!」は
口を酸っぱくして言い続けたいと思います(一度で覚えてほしいけど・・・)。
飽食の時代に大切なこと。

さて、この田んぼで体験できたのは、米作りや新米のおいしさだけではなかったのです。

続きは次回へ・・・・・・。

 

日々のおいしい暮らしを発信中
Cozy Kitchen〜醸す台所〜
Facebook
Instagram

  • 高木 佐知子(たかぎ さちこ)

    Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。   【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。   子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。   料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。   「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。   とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。   何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。   平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。   ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪   【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。   Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/

    このライターの記事をもっと読む

関連記事