【発酵子育てキッチン】魚嫌いの娘が唸った時短おさかな料理

魚食普及と食育活動をしている私ですが……。
実は!わが長女(高校生)は魚が苦手なのです(涙)。

下の娘たち(8歳・6歳)は魚好きなのと、長女にも魚を食べてほしい一心で、今までさまざまな魚料理を作ってきましたが、意外にも長女が気に入ったのはシンプルな魚料理でした。

その代表が、「白身魚の酒蒸し」です!
今日は、魚嫌いにもぜひ食べてほしい“酒蒸し”をご紹介します。

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フライパン酒蒸しは超時短料理!

マダラの酒蒸し

“酒蒸し”は、酒の効果で臭みを分解し、魚の旨味を閉じ込めます。
魚自体の味を楽しめるシンプルな魚料理。
酒蒸しと言えば「アサリの酒蒸し」ですが、さまざまな魚介類で作れるんですよ~。

調理時間は、切り身魚ならフライパンで1~3分! しかも、野菜と一緒に蒸せるから主菜と副菜にもなるという、忙しい日にもぴったりの時短料理なんです。

変に味つけを濃くしたり、若い子が好むような洋風にしたりせず、魚の味がわかる料理を食べてくれるって、目から鱗だし、うれしいじゃないですか♪

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基本の切り身魚の酒蒸しの作り方

それでは、基本の酒蒸しの作り方をご紹介します。
簡単すぎて、レシピというほどのものではありません(笑)。
今夜はさっそく切り身魚を買って帰りましょう!
酒蒸しは本当に手軽で、想像以上においしいから作らなきゃ損!です。

<材料>2人分
真ダラの切り身(鍋用)…5~6切れ
ネギの白と青い部分…お好きなだけ
しょうが…ひとかけ分
塩糀または塩…少々
酒…適量
ぽん酢…お好みで

今回は旬のマダラです♪ 写真は鍋用の小さめカットですが、普通の切り身でOK。
一般的な切り身なら一人1切れでいいですね。

<作り方>
(1)切り身魚は下処理※してから、塩糀少々を表面全体にまぶす。
塩糀がなければ、薄塩でもOK!

※ウエカツさんの下処理方法を参考にしています。臭みがとれておいしくなる!
<さかなの臭みとり、保存方法>プライドフィッシュ公式WEBサイト

(2)長ネギとショウガは写真のように切る。
・長ネギ…斜め薄切りにして、軽く水にさらしてほぐす。
・ショウガ…千切り(水にさらさない)

(3)フライパンに(1)の切り身を重ならないように並べ、切り身が5mmくらい浸かる程度に酒を回しかける。

(4)(3)に(2)の長ネギとショウガを散らす。

(5)蓋をして強火にかけ、1分ほど蒸す(今回の小さめの切り身の場合)。
一般的な切り身でも、2~3分ほどでできます。

(6)魚に火が通ったらできあがり~♪

しっとり蒸されています♡
こんな風に、身の繊維がほぐれはじめたら火が通ったサイン。
あっという間にできますよ!

(7)お皿によそって、お好みでぽん酢をかけて、いただきま~す!

「う~ん!いける!」
これが、魚嫌いの娘も唸った酒蒸しです♪

娘はぽん酢が大好きなので、うちはいつもぽん酢ですが、お好みの調味料でOK。
醤油やかんきつ類をしぼってもいいし、ごま油や辛味を加えても。
ブラックペッパーとオリーブオイルなら、気分はフレンチかイタリアン!?
時にはハーブと一緒に蒸してもいいですねえ。

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魚種や野菜を変えてアレンジ自在

このフライパン酒蒸しはアレンジが無限。
魚種を変えるのはもちろん、野菜を変えるだけでも、風味や彩りが豊かに楽しめます。

例えば今の季節なら、鍋野菜の定番の
白菜+にんじん+春菊
なんていかがですか?
冷蔵庫の残り野菜、何でもいいのです。フードロス削減にもなります。

作り方の(4)で、のせる野菜を変えるだけ。

真ダラと野菜の酒蒸し

お魚が見えませんね(笑)。お野菜がたっぷりとれて、カロリーが気になる方にもぴったり!

鍋ものにした時の、魚と野菜の出汁が溶け込んだスープもおいしいけど、酒蒸しは、魚の旨味も野菜の甘味も溶けだしていないから濃い! 野菜が甘い!! ぜひお試しあれ~。

味変!ごま油をたら~り

唸ったとは言え、苦手な魚を完全に克服したわけではない長女。
食べられる魚料理を増やすべく、母の奮闘はまだまだ続きます・・・・・・。

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  • 高木 佐知子(たかぎ さちこ)

    Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。   【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。   子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。   料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。   「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。   とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。   何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。   平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。   ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪   【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。   Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/

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