食育 【発酵子育てキッチン】田んぼでアウトドア料理&自然体験(後編) 2021.2.17 高木 佐知子(たかぎ さちこ) 印刷する カツオの藁焼き(11月)皮つきの刺身用カツオ▶【発酵子育てキッチン】田んぼでアウトドア料理&自然体験(前編) 月1回の田んぼ公園イベントも、3回目となるとすっかり季節が変わっていました。空は高く澄み渡り、辺りの雑木林には紅葉が。 この日は「藁フェス」と称して、脱穀後の藁の活用法を実験した日でした。 私はなんと、「カツオの藁焼き」の担当。 アウトドアで藁焼き。ベテランキャンパーさんに教えてもらったのです。しかし、その方がこの日に来られなくなって…私がチャレンジすることに! とっても責任重大!汗、汗、汗。 しかし、タタキ用の皮つきカツオの手配から焼き上げまでなんとかやり遂げました♪ 火起こしと管理はいつものように、岩根さんが見守ってくれたおかげです。 藁投入~焼き上げは短時間勝負なので、皆のチームワークも発揮されました! ここの田んぼで収穫した稲の藁を使った本物の藁焼き。 感動のおいしさでした!藁で燻した香りがついただけでこんなに魚の旨味が引き立つとは!車だったので、飲めなかったことだけが心残りです…(笑)。 カツオの藁焼き。ニンニクねぎ塩で。この日は炭火でキビナゴ(鹿児島産)も焼きました。 キビナゴを串刺しに姉妹で仲良くお手伝い♪ キビナゴの帯模様が日光でキラキラ~アウトドア料理、お肉もいいけどお魚。最高ですよ~! 直火がいいのだろうな、家で焼くよりおいしさ倍増!匂いも気にしなくていいしね。 これからはお外でどんどん焼こう。おさかな♪ 驚いたことに、藁でできることが多彩で! ・藁ティピー ・藁縄跳び ・藁縄ない ・藁納豆 ・藁みの などなど… 縄リース・縄跳び・蓑・ティピー日本の稲作文化は素晴らしい!と思ったと同時に昔の人はこんなに藁を活用していたのか~と完成品、便利なものが多すぎる現代を考えさせられました…。 田んぼで縄跳びしてジャンプするとね、あたり一面が揺れるんですよ~。 土がふかふかだから、揺れが伝わるんですね。そんなことも、発見のひとつでした。 焼き芋・豚汁と星空観察(12月)気が付けばもう師走。去年はコロナ禍で、時間の経過さえもいつもと違うように感じました。田んぼもぐっと冷え込み、霜が降りる季節。 青空クッキングこの日は、流山のサツマイモで焼き芋と豚汁。豚汁奉行(笑)は私が務めました。数名の有志に手伝ってもらって約30人分の豚汁。味噌は、流山産の黒豆で私が作った自家製味噌です。野菜も地元産。寒空での豚汁はあったまるな~。大量の豚汁もあっという間に完売でした。 流山野菜たっぷりの豚汁星空観察は、天体望遠鏡まで持ってきてくれた方がいて、本格的! 星座アプリで星を調べる人、ペンライトアートを楽しむ人、皆それぞれのワクワク時間でした。街灯のない田んぼは本当に真っ暗で、空気の澄んだ季節にはたくさんの星が見られました。一晩中見ていたかった! 生き物・自然・仲間昨年初めての試み、たった4回の田んぼイベントでこんなにも多彩な遊びができたことにびっくり。これはまだまだこれから過ごし方を模索できそうです。 嬉しかったのが、田んぼに集まったのは月1回ながら、回を追うごとに子どもたちの距離がどんどん縮まったように感じたこと。 特に虫捕りは毎回夢中で、皆で一丸となってバッタを何十匹も集めた日もありました(驚!)。 他にも鬼ごっこや大声で青空カラオケ(笑)などなど。ゲーム機や特別な道具がなくったって、子どもたちは退屈することはありません。 通う保育園・幼稚園や小学校は違うけれど、田んぼで会うと自然と集って遊び始める子どもたち。大人だけでなく、子どもたちにも田んぼコミュニティができていました。 どんなに大声出しても、全速力で走っても、飛び跳ねても、注意せずに見守れる場所でありがたい。除菌ばかりの毎日で、泥んこになって遊ぶことも、今ではとても意味のあることのような気がします。 田んぼのカエルさんと夕日大昔から食べ継がれてきた日本の大切な主食、米。その米を作る田んぼを通じたコミュニティ。それは、その場で感じる楽しさだけでなく、DNAレベルで血が騒ぐような喜びがあるんじゃないかと思いました。 昨年はコロナ禍で、学校行事もいろいろと中止になってしまった一年。 今年は田んぼで、子どもたちの“やりたい!”“できた!”をもっと応援したいと思います。 *「machiminまちをみんなでつくる」((株)WaCreation運営)は千葉県流山市で市民参加型のまちづくりを推進しています。 日々のおいしい暮らしを発信中 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook Instagram 食育発酵高木 佐知子(たかぎ さちこ)Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。 【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。 子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。 料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。 「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。 とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。 何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。 平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。 ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪ 【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/このライターの記事をもっと読む
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