食育 【発酵子育てキッチン】親子で味噌づくりのススメ 2021.3.26 高木 佐知子(たかぎ さちこ) 印刷する 高木家では、毎年12月~3月頃に味噌づくりをしています。 自家製味噌はとってもおいしいです!平日は仕事なので忙しいのですが、何としても毎年作りたくて週末に出かける時間を削っても!?味噌づくりの時間を作ります。 うちは下の娘たちが5歳・7歳になるのですが、ここ数年は手伝ってくれるようになりました。競って「私がやる~!」というのでケンカになりがち。 今年はケンカにならないように、それぞれ作ってもらい、2つの“Myみそ”を仕込みましたよ~! 味噌のつくり方うちの定番は糀たっぷりの「米みそ」(他にも「麦みそ」や「玄米みそ」、「黒豆みそ」など数種類を何回かに分けて作ります)。 米みその材料は、「大豆・米糀・塩」の三つのみ。 作り方はかんたんにはこんな感じ。 ①大豆を洗って水に浸す。 ②大豆を茹でてつぶす。 ③米糀と塩を混ぜる。 ④つぶした大豆と塩を混ぜた糀を合わせ混ぜる。 ⑤容器に詰めて、6か月~10か月ほどおいて発酵・熟成させる。 一番大変なのは②かな。そこだけ大人が見てあげれば、あとは子どもたちでできる作業です。混ぜて詰めて、放っておくだけ。 「麹菌」の働きで、美味しい味噌ができます。 (もっと詳しく言うと、麹菌だけでなく乳酸菌や酵母菌など他の発酵菌も働いてくれます♪) 味噌づくりスタートまず、前日に大豆の準備をします。 最初は、まん丸カラカラのお豆だよ~。 よく洗って、水に浸します。 まん丸で小さかった大豆が、一晩でふっくら。 水を含んで、こんなに大きくなった~! 戻した豆と、水を圧力鍋に入れて茹でます。 ここはママの出番♪ その間に、娘たちは「米糀」をほぐして、塩と混ぜ合わせます。 糀をつまみ食い。 「甘いね、いい香り~。おいしい!」。 よ~く、まぜまぜ。 塩がちょっと手にしみるかな~。でも自分でやるよ! そしてまたつまみ食い。 「しょっぱ~い!」 ところで、材料の「米糀」はいつも長野県木曽町の「小池糀店」さんから送ってもらっています。 昔ながらの製法で、丁寧に造られた良質の生糀でしっかりした糀パワー!いつもこれで甘酒や塩糀などを作ります。 「小池糀店」の唐沢尚之さん唐沢さん、いつもありがとうございます♪ ▼小池糀店(長野県木曽町) https://www.koji-miso.com/ さて、味噌づくりwith娘たちの方は…… ……あれ? 何やら遊び始めましたよ。家中の椅子を引っ張り出してきてアスレチック?2人でキャッキャと遊んでいます。 子:「ママもやってみて~!」 ママ:「ハイハイ」 まだお味噌、終わってないのですけどね(笑)子どもはスキマ時間で遊ぶ天才ですね(笑)。 さて、大豆がゆで上がりました~!ビニール袋に入れて手でつぶしてもいいのですが、我が家では「ミンサー」を使ってグルグル。 楽ちん&楽しいよ~♪ミンチがちょっと気持ち悪い!?(笑) ゆで立ての大豆もつまみ食い。 子:「おいしい~!もう一個!」 ママ:「大豆減っちゃうよ~(笑)」 大豆をつぶしたら、塩と合わせた糀(塩切り糀)とよく混ぜます。 よいしょ、よいしょ、おいしくな~れ! けっこう力のいる作業です。でも、1人でがんばるよ。 妹も隣で豆グルグルスタート♪ 味噌ダネがよく混ざったら、お団子を作るよ~。 ペッタンペッタンと、ハンバーグの空気を抜くようにね。 子どもたちが大好きな、泥だんご作りと同じだから、楽しいね♪ 「できた~!みそ団子タワーだ~!(笑)」 一方、妹の方はというと…… 「みそだんごグニュ~!キャハハ♪」……まだまだ時間がかかりそうです(笑)。 みそだんごができたら味噌樽につめつめ。空気が入らないように、ギュッギュッとしっかりね。 詰め終わったら、お塩で重しをして完成♪できた~!! 2つの“Myみそ”が完成オリジナルラベルも貼ったよ~!あとは半年以上室温に置いておくだけ。じっくり発酵を待ちましょう。できあがりが楽しみだね。 それぞれ個性あるラベルも楽しい。「パパの味噌玉を作れるといいな」 なんて嬉しいことばが♪ うんうん、お味噌ができたら味噌玉(即席味噌汁の素)を作ろうね!大豆をゆでること以外は、ぜ~んぶ自分でやり遂げた2人。 すご~い!頑張ったね。 お味噌が出来上がるのは、夏が過ぎて、また涼しくなる頃。これから春・夏とたくさん遊んで子どもたち、大きくなあれ! お味噌もおいしくなあれ! 子どもと味噌のパワーでコロナを吹き飛ばせ~!! 2人の味噌の味に違いが出るのかも楽しみです。 魚介・海藻づくしの献立に海苔たっぷりの味噌汁を添えて外出自粛やリモートワークで、お料理をする時間が増えたという声をちらほら聞きます。まだ味噌づくりをしたことない方は、ぜひチャレンジしてみませんか? “手前味噌”という言葉の通り、美味しくて人に自慢したくなる自家製味噌。 一度その美味しさを知ったら、やみつきですよ~。子どももお味噌やみそ汁がきっと大好きになる。 うちの娘たちも、3人ともみそ汁が大好きです♪ “一杯のみそ汁が、あなたと家族の健康を守ります” 【ご案内】 4/3(土)つくばエクスプレス線「流山おおたかの森」駅直結のミートアップスペースmikke!(千葉県流山市)にて『駅前で味噌づくり!味噌学講座&ワークショップ』を開催します。 残席わずかですが、ご興味ある方はこちらをご覧ください。 ▼お申込みは以下のページで https://select-type.com/rsv/?id=pp-H4paH6uQ&c_id=80671 日々のおいしい暮らしを発信中 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook Instagram 食育発酵高木 佐知子(たかぎ さちこ)Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。 【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。 子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。 料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。 「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。 とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。 何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。 平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。 ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪ 【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/このライターの記事をもっと読む
【発酵子育てキッチン】田んぼでアウトドア料理&自然体験(後編)▶【発酵子育てキッチン】田んぼでアウトドア料理&自然体験(前編) 月1回の田んぼ公園イベントも、3回目となるとすっかり季節が変わっていました。空は高く澄み渡り、辺りの雑木林には紅葉が。 この日は「藁フ2021.2.17食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)
【発酵子育てキッチン】みそ汁大好き! 自家製My味噌で、6歳娘と一緒に作る豚汁今年の冬はとても寒かったですね~。 しかし、桜も花開き、本格的な春はすぐそこ!仕事帰りの空も明るくなってきて、気持ちも軽くなります。 わが家では、2月中に今期の自家製味噌の仕込みを終えました。私は味噌2022.3.24食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)
【発酵子育てキッチン】塩味おやつ“おさかなクラッカー”を作ってみよう♪週末に、7歳の次女と5歳の三女と一緒にクラッカーを作ってみました♪ お菓子作りは休日のたまのお楽しみ。特に、生地をこねて、丸めて、のばして、型を抜いて焼くクッキーは、子どもと作るお菓子の定番です。 手2021.6.4食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)
【発酵子育てキッチン】ハマる! 煮干し(いりこ)の解剖♪えーっ!解剖!? はい、料理の出汁に使っても、そのまま食べてもおいしいあの「煮干し(いりこ)」。この丸ごと食べられる小魚は「カタクチイワシ」を煮て干した水産加工品です。 煮干しは、小さくても実は立派な2021.11.18食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)
さかなクンと一緒にマダコを描こう! プライドフィッシュWEBサイト内「さかなクン広場」ご紹介日中の外遊びには暑すぎるこの時期、おうちでお絵描きを楽しむお子さんも多いのではないでしょうか? 今回はSakanadiaの特別ライター、そしてJF全漁連魚食普及推進委員であり、農林水産省「お魚大使」で2023.7.12食育JF全漁連編集部
【発酵子育てキッチン】忙しい人こそ!「お気楽ぬか床」で自家製ぬか漬を♪新米のおいしい季節がやってきましたね! 高木家は、昨年から地元の田んぼのオーナーに参加していて、自分たちで田植えと収穫体験をしたお米を毎月配布してもらっているのですが……。今年はついに! 念願の精米機2021.10.1食育高木 佐知子(たかぎ さちこ)