鹿児島の若手漁師のリアルな話! 東京の小学生にオンライン出前授業

漁業協同組合青年部の全国団体であるJF全国漁青連は12月16日(金)、東京・江戸川区立清新ふたば小学校の小学5年生を対象に、オンライン出前授業を行いました。

JF全国漁青連は毎年、東京・練馬区立春日小学校で出前授業を行っていますが、今回は「現場の漁師さんと話をしたい」という小学生・小学校からの要望に応える形での、初の「オンライン出前授業」となりました。

「お魚が好きな人~?」と聞くと、たくさんの子どもたちの手が挙がり授業がスタート!

右上がJF全国漁青連の川畑友和会長

当日は鹿児島から、JF全国漁青連の川畑友和会長がオンライン登壇。川畑会長は若手漁業者として定置網漁業を行うほか、プロのダイバーでもあり、水産業界を楽しく伝えるユーチューバーでもあると自己紹介した後、「海の環境の変化と漁業者の取組」と題して1時間の授業を行いました。

まずは小学校で学習する水産業に関連して、「世界的にみても日本の水産が盛んな理由」や「いろいろな漁業と漁法」について説明した後、「小学校では習わない漁業現場のリアルな話」として、漁師さんだからできる藻場の減少の歯止めと藻場再生の活動を紹介。

母藻の設置や苗床の移植、アマモの苗床調査の現場を写真で示しながら解説し、何もなかった海底の砂地にアマモが増えていく様子を映像でも紹介しました。

人気ゲーム・スプラトゥーン2のオープニングで登場するキャラクターの、「ヒメ」がヒメイカで、「イイダ」がイイダコだと紹介すると、馴染みのキャラクターが海の生き物と結びついたせいか、子どもたちからは「おお~!」と歓声が上がりました。

さらに海藻・海草が果たす温暖化抑制の側面についても解説し、漁師さんたちの藻場再生の活動が、水産資源を増やすだけでなく、地球温暖化対策にも貢献していることを紹介しました。

また子どもたちには、「お肉をたくさん食べて大きくなることも大事だけど、その後にお魚を食べることが大事な理由」を分かりやすく解説。魚を食べることが健康につながること、納得してもらえたのではないでしょうか。

授業後の質問タイムでは、「漁師のやりがいは何ですか?」との質問に、「魚がいっぱいとれることと全然とれないこと、その二つを体験して、全部自分で責任を負うことが面白さと醍醐味で、やりがい」と話し、その他の質問にも現役漁師ならではのリアルな内容で丁寧に回答しました。

最後に川畑会長から子どもたちへのメッセージとして、「成長していく過程で、食べることは絶対に大切。みんなには大好きなお肉もたくさん食べて、その後に魚もたくさん食べて、健康で大きくなっていってほしい」と語りました。

小学生のみなさん、海や魚や「スプラトゥーン」を見たら今回のお話を思い出して、魚もたくさん食べて、健康に大きく成長していってくださいね。

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  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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