全国漁青連が都内の小学校で出前授業を開催

漁業協同組合青年部の全国団体である全国漁青連は10月17日、練馬区立春日小学校で出前授業を実施しました。

同校での出前授業は今回で9回目。全国漁青連の竹内大生副会長(石川県)と金城勝副会長(沖縄県)の2人が実際に学校を訪問しました。

春日小学校を訪問

出前授業では、同校の5年生41人に対して竹内副会長と金城副会長が、それぞれが従事している漁業の特徴や海を守る漁師の取り組み、漁業が抱える課題などを写真や動画を使って説明し、児童らに漁業や魚、漁師の魅力を伝えました。

5年生41人に漁業について説明しました

はじめに、竹内副会長が海洋環境の変化や能登半島沖地震の影響などで、地元・七尾湾における漁獲量が減少していく中、「自分たちで安定的に収入が確保できる漁業をつくろう」と考えて開始したカキ養殖の取り組みについて紹介しました。

竹内副会長は「今までの漁船漁業も継承できるよう、まずはカキ養殖を安定させていきたい。カキ養殖をすることによって、かごの下の海底に魚やナマコの住み処がつくられ、漁場が豊かになる。最終的には循環型の養殖をめざしていく」と語りました。

竹内副会長

金城副会長は、JF恩納村におけるモズク養殖について説明したほか、恩納村の農業従事者と行っている「里海づくり」や、サンゴ礁の保全を目的としたオニヒトデの駆除などの取り組みについて紹介しました。

モズクを養殖する理想の漁場は、サンゴが生い茂り、アマモがたくさん生える場所であることから、金城副会長は「養殖モズクを持続的かつ安定的に収穫をしていくためにも、恩納村の海の環境を守っていく必要がある」と語り、里海づくりの重要性をアピールしました。

金城副会長

質問コーナーでは、児童たちから「いちばん好きな魚は?」「漁業で一番大変なことは?」など、たくさんの質問があり、竹内副会長と金城副会長が丁寧に回答しました。

出前授業終了後には、5年生の児童たちと一緒に、北海道産ブリの照り焼きなどの給食を食べながら交流しました。

全員で記念撮影
  • JF全漁連編集部

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