JF北海道ぎょれん、ホタテの貝殻を使用した抑プラスチック「医療用メディカルペール」を恵佑会札幌病院に寄贈

この情報は、北海道漁業協同組合連合会(JF北海道ぎょれん)からの提供です。

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JF北海道ぎょれんは3月30日、北海道・札幌の第一水産ビルで、恵佑会札幌病院にホタテの貝殻を使用した医療用メディカルペール(感染性廃棄物用の密閉容器)1000個を寄贈する、贈呈式を執り行いました。

札幌の水産ビルで行われた贈呈式には多くのマスコミが集まりました

海からの贈り物である海産物の持続的な確保を実現させるため、JF北海道ぎょれんは2011年4月、「環境基本理念」と「環境方針」を策定し、環境に配慮した事業活動や社会貢献活動に取り組んできました。

また、近年海洋プラスチックごみの流出が国際的な環境問題となる中、2019年6月には持続可能な漁業環境を守るために、「脱・抑プラスチック」へ向けて中長期的な視点に立った運動を展開していくことを宣言。環境に配慮した資材の利用や漁具リサイクルの推進などを事業計画の重要な柱に位置付け、現在も積極的に取り組みを進めています。

寄贈したメディカルペール。粉末状にしたホタテの貝殻を使用し、約1割のプラスチック使用量削減を実現しました

この度「脱・抑プラスチック」の取り組みの一つとして活用したホタテの貝殻は、バイオマス素材(動植物から作られる再生可能な素材)として、チョークの原料や農作物の肥料など、さまざまな形で再利用が進められています。
そんな中、医療用の容器に活用することは業界初の取り組みでしたが、環境問題に対する解決への一助となるべく、印刷大手の凸版印刷(株)協力のもと商品の開発を進めました。その結果、医療用メディカルペールとしての密閉性や剛性などの基準を満たした上で、一般的な従来品と比べて約1割のプラスチック使用量を削減した製品作りに成功しました。

JF北海道ぎょれんの安田昌樹専務(左)から恵佑会札幌病院の髙橋宏彰事務部長兼企画室長(右)へ目録が手渡されました

寄贈先の恵佑会札幌病院の髙橋宏彰事務部長兼企画室長からは、「医療の現場では省エネなどで環境負荷を減らす取り組みはありますが、プラスチックの削減などの取り組みはあまりなされていないと思います。メディカルペールは必ず使用しなければならないものですし、何かしらの形でプラスチックの削減に貢献できればと思っていましたので、こうした機会をいただき、大変ありがとうございます」と感謝の言葉をいただきました。

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