糀で時短レシピ「生・焼・煮の入梅イワシ三段活用」

旬のイワシを使った簡単レシピをご紹介!すべてスリーステップ以内でつくれちゃう簡単お魚レシピです。注目のEPA・DHAたっぷりの旬のイワシでコロナに負けない体づくりを。

梅雨が旬の入梅イワシ

つぶらな瞳のイワシちゃん

ジュウジュウ、パチパチ。魚焼きグリルで「マイワシ」を焼いていると、蒸し暑い季節に下降気味だった食欲が戻ってくるよう。

初夏から秋にかけて旬を迎える「マイワシ」。
特に、今の梅雨の時期に獲れるものは「入梅イワシ」と呼ばれ、一年のうちで最も脂がのって美味しくなります。
入梅(にゅうばい)だなんて、四季のある日本ならではの言葉だなあとうっとりします。 

スーパーでぷっくりころんとしたイワシと目が合うと、そのつぶらな瞳で「わたしを買って~」とうったえかけてくる気がしません?(笑)

免疫力アップにも!「EPA・DHA」

イワシは健康成分として、今や海外からも注目されている魚の油「EPA・DHA」の宝庫。EPAは血液をサラサラにし、DHAは脳を活性化して老化を予防する働きがあるとされています。
近年では、“免疫力を高める”効果もあるとして、研究が進んでいるそうですよ。

となれば、腸内環境をととのえる「糀(こうじ)」と「イワシ」を合わせて、“ウイルスに負けない体づくり”をめざしたいところ。

イワシは、鮮度の良いものは「刺身」が絶品。脂ののった入梅イワシなら、トロのような味わい。
いや、脂したたる塩焼きも捨てがたい。煮れば丸ごと栄養が摂れる。
ああ、フライもいいし、たたいてミンチも使えるなあ…と実は万能食材。イワシは昔から庶民の味方。どんどん活用したいものです。

今日は、塩糀・醤油糀アレンジで「生・焼・煮」のイワシ三段活用のレシピを紹介します。平日の仕事帰りでも気軽に作れるようなメニューを厳選しました。
ぜひ食卓に旬のイワシを♪

【生レシピ】前菜にサラダベースに「イワシの糀マリネ」

まずは刺身用の三枚おろしでマリネ。とろける脂を感じながらもサッパリといただけるのが初夏にぴったりの味わいです。

<つくり方>

①イワシは、表面の水気をペーパーでおさえてから塩糀をまぶし、冷蔵庫で10分ほど休ませる。

②マリネ液の材料を合わせる。ハーブは好みや気分で変えて。お酢は米酢にしても。

③①は水分をペーパーでおさえてから、②のマリネ液を回しかける。

少し冷蔵庫で冷やすだけで食べてもいいし、1~2日漬けてもいい。
お好みの漬かり具合でどうぞ♪
使うハーブ次第で雰囲気が変わるので、アレンジも楽しんで(ディル、イタリアンパセリ、セルフィーユetc…)

今日は焼いたマッシュルームを添えてみました。キリリと冷やした辛口の白ワインにぴったり。
ジャガイモと一緒にサラダにするもの好き。

【焼レシピ】「イワシのムニエル・糀サルサソース」

ムニエル(フランス)にサルサ(メキシコ)に…どこ料理よ!?と突っ込みたくなるネーミングですが、雰囲気伝わりますよね?(笑)

「フレッシュ糀サルサソース」。これがイワシなどの青魚と相性抜群なんです。
トマト自体がイワシに合うのですが、このソースは濃厚な青魚の風味を引き立て、臭みもカバー。
サバやサンマでも試してほしいソースです。
魚料理だけではなくいろいろアレンジできるので、わが家では夏野菜のおいしい季節に幾度となく作ります。
身近な野菜と家にある調味料でいつでも作れる汎用レシピなのでぜひお試しを。

<つくり方>

①サルサソースは野菜を小さくカット・スライスし、塩糀・ハーブ・酢を入れて混ぜるだけ。シンプル!(辛味がほしい方は青唐辛子も少々)

②イワシに塩糀をまぶし、数分置く(半日くらい漬けてもOK)。

③②は水分をペーパーでおさえコショウを振り、全体に粉を薄くまぶしてから、油を熱したフライパンで片面2~3分ずつ両面焼く。

サルサソースをたっぷりかけて召し上がれ~♪

ソースはつくり置きがおススメです。

水気を切って食パンにのせて、チーズをかけて焼くだけでフレッシュなピザトーストにアレンジできちゃいます。
ごはん・味付け挽肉・レタス・チーズを合わせてタコライスにも♪

【煮レシピ】醤油糀でとろりと「イワシの梅煮」

王道の「梅煮」も、醤油糀を使うとかんたん。
トロミがついてこっくり濃厚な味わいに。

<つくり方>

①鍋に水・醤油糀・酒を入れて火にかける。

②沸騰したら、イワシを並べ、梅干し・しょうがを入れる。
弱火~中火で、煮汁をかけながら15分ほど煮る。

ごはんにはもちろん、冷酒をちびりちびりとやりながら、窓の外の雨を眺める日もまた粋かな。
〆は残った煮汁と梅・ショウガ(刻む)を米と水と一緒に炊き込めば、煮汁に溶け込んだイワシの栄養を丸ごといただけます。美味!

消化吸収を助ける“糀(こうじ)”はバテ防止になる夏の清涼剤とも言えます。
イワシの背のブルーに夏の空と海のイメージを重ねながら、梅雨明けを待ちましょう。

 

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  • 高木 佐知子(たかぎ さちこ)

    Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。   【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。   子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。   料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。   「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。   とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。   何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。   平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。   ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪   【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。   Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/

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