糀で時短レシピ「海苔のおいしさ再発見!その1-豆知識編」

食卓に欠かせない「海苔」の魅力を、全2回にわたりお伝えしていきたいと思います!
まずは「豆知識編」。海苔って本当においしいし、なんとな~く体に良いことは知っているけど・・・

▶海苔を使った簡単レシピは、糀で時短レシピ「海苔のおいしさ再発見!その2-レシピ編」でご紹介中!
▶国産海苔の情報はのり推進協Twitterで ※2020/6/5~15キャンペーン実施中!

魅力いっぱい!海苔を知る

のり弁ととろろのみそ汁に海苔をたっぷり

「焼のり」って本当に便利ですよね!

おにぎり、朝食のおとも、のり弁、手巻き寿司、麺類、汁物……と何でも使えて、食卓に欠かせない定番食材。焼海苔ではなく、「味つけ海苔」が定番のおうちもあるでしょうか。

今日は、当たり前のように家にあって、日々何の疑問もなく巻いたり、散らしたり、混ぜたり、そのまま食べたり……ふだんは特別に気にとめることもなかった「海苔」について知りたくなったので調べてみることにしました。

引用:全国のり事業推進協議会(のり推進協)公式ホームページ

海苔ってどうしておいしいの?

『のりの豆知識』(のり推進協公式ホームページより引用)

海苔にはなんと!昆布などに含まれる“グルタミン酸”、鰹節などに含まれる“イノシン酸”、干しいたけなどに含まれる“グアニル酸”の「三大うま味成分」を持ち合わせているそうです。

なるほど海苔のあのおいしさは、このうま味の相乗効果によるものなのですね~。
うま味があるということは、「出汁になる」ということ。
加えたりトッピングしたりするだけで料理を美味しくする秘密はここにあり!

そのままおやつやおつまみになるし、おひたしなどに少し混ぜるだけでうま味アップ。和食だけでなく各国料理にも相性抜群。海苔はどんな食材にも合う“だし食材”だと思うと、使い道を考えるのがまた楽しくなりました♪

栄養満点!“海の野菜”

海藻だから、なんとなくカラダにいい、髪や肌によさそう…というイメージだけど実際はどうでしょう。

—海苔はビタミンA・ビタミンC・ビタミンB12などのビタミン群、カルシウム、鉄分、葉酸、そして食物繊維までさまざまな栄養素をバランスよく含んだ栄養食品です。100g当たりでいうと、ビタミンCは野菜や果物にも匹敵し、食物繊維はごぼうの7倍!これだけ栄養が豊富なのに、とっても低カロリー!

おお!まさに“海からの贈り物”ですね!やっぱりごはんにみそ汁、そして海苔があればもう安心だわ~♪とまた手抜きしようとしているズボラ母です(笑)。

海苔はどこで採れる?

のりの産地マップ (のり推進協公式ホームページより引用)

海苔ってすごいなあ。私たちはスーパーなどでかんたんに手に入れられるけど、どこで作られるのか気になってきました。そして上記の地図を見てびっくり!

「有明のり」(生産高は国産海苔の約4割)はよく聞くけど、こんなに各地で作られているとは知りませんでした!

ちなみに、現代のような「板のり」ができたのは江戸時代。海苔が好物だった徳川家康に献上しようと海苔の養殖がはじまったそうです。
平均寿命が40歳に満たなかった当時に75歳まで生きた家康。その長寿の秘訣は食生活だったと言われています。みそ好きの私は、家康が具だくさん味噌汁を好んで食べたという話も好きなエピソードですが、家康にとっては「海苔」も健康に欠かせない食材だったと想像します。

海苔は潮風のよう♪3県食べ比べてみた

左から熊本県産、徳島県産、愛知県産

今日は、のり推進協さんから3県の海苔をいただいたので食べ比べてみました。

袋をあけると、まずびっくりしたのが香り!

3種とも、まるで香りが違うのです。

そして、改めて海苔の香りをかいでみると……。海苔の香りは海辺で感じる潮風そのものだ!と気づいたのです。海だ、磯の香りだ~。どれもあの、海風といっしょに漂ってくる潮の香り。でも、3種それぞれ違うのです。不思議だなあ。

3県の海苔の漁場の特徴を調べるとまた感動!

【熊本海苔】
阿蘇山や九州山地からの豊かな河川水が流れこむ有明海と八代海

【徳島海苔】
清流吉野川(四国三郎)が流れ込む栄養豊富な漁場

【愛知海苔】
木曽三川(木曽・長良・揖斐)及び矢作川、豊川など多くの河川から流れ込む豊富な栄養を吸収して育った

なるほど~。やはり“森と海はつながっている”のですね!
森の栄養が、川を伝って海へ流れ込む話は下記の漫画がわかりやすいです。

【漫画でわかる】日本の魚の資源管理 第7話「森を守り、魚を守る」

 

左から熊本県産、徳島県産、愛知県産。色・ツヤが微妙に違う。

味は……。どれも抜群に美味しかったです!
海苔の素人品評では心もとないですから言及はさけます(笑)。

食感はどれもサクサクパリパリと歯切れ良く、口に入れるとトロッとやわらかくて口どけ良い海苔。

ちなみに、収穫期の最初に摘み取られた海苔は「初摘み」・「新のり」・「一番のり」などと呼ばれ、やわらかく香り高いのが特徴だそう。

また、産地の違いや獲れた時期の違いによって、やわらかい海苔としっかりした海苔があって、使い分けるとよりおいしく食べられるそうです。たとえば、やわらかい海苔はすぐ食べる手巻き寿司や混ぜ込みなどに、しっかりした海苔は溶けにくいのでお弁当やラーメンなどに。海苔って奥深いですね~。

今回の食べ比べでは、“産地の違い”に本当に感動しました。

香りの違いを感じながら、浜からの潮風も産地それぞれなのだろうなあ……と、遠い海に思いをはせてみました。そんなことを考えていたら、リラックスできて幸せな気持ちに。海苔一枚で旅気分。海苔の思わぬ相乗効果かも?なんて。

海苔を使った簡単レシピは糀で時短レシピ「海苔のおいしさ再発見!その2-レシピ編」でご紹介!
海苔のおいしさと香りを生かしたレシピで、海苔が主役の食卓をご提案します。

関連リンク
全国のり事業推進協議会(のり推進協)公式ホームページ
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  • 高木 佐知子(たかぎ さちこ)

    Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。   【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。   子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。   料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。   「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。   とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。   何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。   平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。   ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪   【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。   Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/

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