簡単おさかな料理 糀で時短レシピ「塩糀タラときのこのとろろホイル蒸し」 2019.11.14 高木 佐知子(たかぎ さちこ) 印刷する “醸す台所”(かもすだいどころ)で時短をご提案こんにちは!旬の魚とお酒に目がない(笑)糀マイスターの高木です。 日本に古くから根付く、糀文化と魚食文化は切っても切れない関係にあります。例えば、魚の生食(刺身)は醤油が無ければ成り立たないし、味噌は昔から魚の保存などに役立てられてきました。醤油も味噌も糀から作られる発酵食品(醸造品)です。 糀の醸造品は昔から日本人の食生活に欠かせないものでしたが、時代が変わっても食べ続けられているのはなぜだと思います?…やっぱり“美味しいから!”ではないでしょうか。そして美味しいだけでなくやはり“健康にいいから!”こそ、食べ続けられてきたのだと思います。そして、素晴らしいことに糀の醸造品は、忙しくてお料理に時間をかけられない私たち現代人を助けてくれるメリットがいっぱいなのです。 今改めて…海に囲まれた日本の海の幸と糀の良さを噛みしめて暮らしたい。そんな思いで、働く三児の母である私が、糀と発酵を家庭のキッチンで手軽に活用した“醸す台所”(かもすだいどころ)で、『簡単おさかな料理記録』をお届けしていきたいと思います! 塩糀タラとキノコのとろろホイル蒸し第一回はこれから旬を迎える「真鱈(まだら)」を使った一品。時短料理の代表格でもある(私はそう思っています、笑)“ホイル蒸し”です。ホイル蒸しは、魚を野菜と一緒に包んでおけば、あとは加熱するだけで主菜・副菜をかねた一品が出来上がってしまうので、忙しい平日の夕食にもぴったり。今日は、秋に美味しいキノコと山芋を一緒に包んでしまいましょう。 調味料以外の材料は、コレだけ!生タラ切身・キノコ・山芋(長芋)・卵白・すだち・青海苔 作っていきます! ①まず、生タラはキッチンペーパーで水気を取ってから、塩糀を表面全体にまぶす。 塩糀は、発酵食品を使った“時短・やさしい・美味しい”「醸す台所」の基本。漬けておくだけで、食材を美味しく下ごしらえしてしまう、『簡単おさかな料理』の必需品です。スーパーなどで、市販品が手に入りますが、自家製はとても簡単で美味しいので、私は手づくりすることをおススメします。つくり方は次回ご紹介しますね! ②ラップをかけ空気を抜き、冷蔵庫で30分以上おく。買ってきたらまず漬けて、一晩くらい置くのがおススメ。 漬け込み時の塩糀の量は「材料の10%」が基本(料理や好みによって調整します)。サケやタラなどの切り身は一切れ80~100g前後のものが多いです。そうすると2切れの魚に使う塩糀は約16~20g。塩糀大さじ1は「18g」なので、「大さじ1杯」前後になります。「2切れで大さじ1」。覚えておくと便利ですよ! 高木家では、漬け込みの時は100均のステンレストレーを使っています。これが便利!ビニール袋で漬けてもいいのですが、環境のことを考え少しでもプラスチック類の使用を減らします。 ③アルミホイルにキノコを並べ、塩糀漬けのタラをのせて、酒少々を回しかける。 ④その上にすりおろした長芋(卵白を加えるとフワッとしますが、芋だけでもOK)をかけて、アルミホイルを閉じる(とろろがなるべくくっつかないように、ドーム状に包む)。 ⑤フライパンに並べ、水を1cmほど注ぎ、蓋をして強火にかける。沸騰したら、火を弱めて10分ほど蒸す。 ⑥青海苔(あれば)をふったら、醤油とすだちを搾って召し上がれ~。これにご飯と味噌汁があれば、ばっちり満足の献立ですね!もちろん酒の肴にも…。鱈腹食べましょう(笑)。 材料(2人分)・生タラ切身:2切れ(160g) ・塩糀:大さじ1 ・お好みのキノコ:80g ・酒:少々 ・とろろ(山芋や長芋のすりおろし):100g ・卵白:1個分(無くてもOK) ・青海苔・すだち・醤油:少々 レシピ発酵高木 佐知子(たかぎ さちこ)Cozy Kitchen代表。糀マイスター、みそソムリエ。 「発酵子育てキッチン」連載がスタート! 2019年11月~2020年11月まで、「糀で時短レシピ」を連載。糀の力を活用した、簡単だけどおいしくてヘルシーなレシピを紹介してきました。 2020年12月からは、「発酵子育てキッチン」と題し、リアルな子育て・食育奮闘記の連載がスタートしました。 【現役ワーママの食育事情―「発酵子育てキッチン」連載にあたり】 年の差三姉妹(15歳・7歳・5歳)の子育てと通勤生活に奔走する中、“糀でおいしく健康&毎日無理ない炊事”をテーマに日々料理研究している高木です。 子育てと通勤をこなす日々は本当に忙しいです! 高木家では、毎日の炊事は時短が基本だけどときどき子どもたちと“キッチンに立つ”時間を大切にしています。 料理を任せたときの、子どもの真剣な眼差し。これがたまらなくいいのです。そしてできた!時のキラキラした笑顔。きっと子どもの力になると信じています。 「食べること」=「生きる力」。 「食育」という言葉が定着して久しいけれど、食の基本は家で育むものと思います。 とはいえ、私もドタバタ子育て真っ最中で自信なんて全くありません! 時間の余裕のなさに、家族にイライラをぶつけてしまって反省することもよくあること。 何が正しいかなんてわからないけど、“台所仕事は楽しい”を共有できたらきっといい時間になるし、子どもの生きる力につながるはず…と。 平日は忙しくとも、ゆっくりできる週末に家族で農業体験をしたり、季節の発酵食品づくりをしたり、魚を丸ごと捌いたり・・・・・・。 そして時には食育失敗談も…!?高木家のリアルな“発酵子育てキッチン”をお伝えできたら…と思います。 ——“発酵”を待つように、成長をあせらず見守りたいな。親も子も一緒にのびのび発酵♪ 【略歴】 旬の魚とお酒に目がないワーキングマザー。日本さかな検定2級。 千葉県生まれ。農家の祖父母のもとに育ち、幼少より発酵食品に親しむ。現在は子育てと仕事に奔走する傍ら、料理研究する日々。自家製発酵食品を活用して、忙しくても無理なく続けられる“台所仕事”とお気楽“食養生”を、身をもって実行している。 活動実績は、発酵料理講師、飲食店の糀メニュー監修・レシピ開発、メディア取材協力、第2回フレッシュミズ部会講師、プライドフィッシュを使った料理教室など。流山市在住。 Cozy Kitchen〜醸す台所〜 Facebook:https://www.facebook.com/cozykitchen.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/cozykitchen_jp/このライターの記事をもっと読む
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