JFレポート JFグループ向けの「海業」セミナーをオンライン開催 2025.1.30 JF全漁連編集部 印刷する JF全漁連は1月17日、「第2回JFグループ海業セミナー」をオンライン併用で開催しました。 冒頭、参加者にあいさつする三浦秀樹JF全漁連常務「海業」とは、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業。未利用の漁港施設を利用した水産物の販売・提供や漁業体験などの海にまつわる事業を通じ、漁村の活性化を目指すものです。 今回のセミナーでは、「海業」に関心のある全国のJF、JF漁連などを対象に、検討を進める上で参考となるテーマについて、水産庁やJF全漁連、JFの職員、学識経験者がさまざまな視点で講演しました。 それぞれの講演後には、参加者(会場、オンラインあわせて約130人)との質疑応答が行われ、意見が交わされました。 「海業」の推進に向けた取り組みなどを水産庁とJF全漁連が紹介基調講演では、水産庁漁港漁場整備部計画・海業政策課の渡邉浩二課長が「海業の推進による水産業の発展・漁村の活性化」をテーマに、「海業」推進に向けた政策を紹介しました。 渡邉課長は、全国各地の海業の取り組み事例や、漁港漁場整備法の一部改正に伴い創設された「漁港施設等活用事業制度」を活用した取り組み事例、海業振興関係予算、海業支援パッケージなどを紹介し、海業の振興を呼びかけました。 水産庁の渡邉計画・海業政策課長続いて、JF全漁連浜再生推進部の室井尚次長がJF全漁連による海業の取り組み支援について紹介しました。 2025年度の取り組み支援にかかる方向性について、室井次長は「漁業者の所得向上に繋がるような『海業取り組み先行事例』の収集などをさらに充実させ、これから海業に取り組もうとする漁業者やJFに参考にしていただきたい」との考えを示しました。 JF全漁連の室井浜再生推進部次長JF坊勢と学識経験者がJFによる海業推進について講演海業の取り組み事例については、JF坊勢総務部の竹中達彦部長が「『魚の産地 坊勢』の活性化のために」をテーマに取り組みの内容を紹介しました。 兵庫県の家島諸島にあるJF坊勢では、漁場環境の変化、原油価格の高騰などの影響を受けて、漁業所得が減少し、さらに組合員の減少、後継者不足に陥ったことから、漁業者の所得向上と漁村の活性化を目指した取り組みを開始しました。 取り組みを進めるにあたって、JF坊勢は「魚の産地としての坊勢島の知名度が低い」、「販売力が弱い」、「ブランド魚が少ない」、「魚価が低い」、「漁業所得が減少している」などの課題をピックアップし、対策の一つとして、漁協直営の直売所である「JFぼうぜ 姫路まえどれ市場」を兵庫県姫路市に2015年3月に開設。漁獲した水産物の販売や、併設する食堂・バーベキュー施設で水産物料理の提供、フェア・イベントなどを開催することで、売上は好調に推移し、「美味しい魚が食べられる施設」として、知名度が向上しました。 さらに、「坊勢島のファンの獲得」を目指した活動として、漁業体験ツアー(そのための見学船の整備も含む)を実施したほか、漁業者の自宅に宿泊してもらう「渚泊」の実施を今後検討しています。竹中部長は「さまざまな取り組みを懸命に取り組むと支援者になる仲間が増え、商談の成立に繋がる。今後も引き続き、漁業者の所得向上に向けて取り組んでいきたい」と語りました。 JF坊勢の竹中総務部長続いて、東京海洋大学の工藤貴史教授が「漁協による海業推進の意義と課題」をテーマに講演しました。 工藤教授は、今日の海業推進について、「漁港に海業を集積させることによって、地域資源を有効活用して水産業の活性化を図ろうとするもの」と言及。漁港における海業の推進について、「漁港管理者と漁港関係者が連携して計画的に実施していくことになっており、漁協の役割が重要になる。そして、漁協は社会的正当性、人的結合体、総合事業体という組織の特性を発揮させることが課題になる」との考えを示しました。 そして、漁協が取り組むべき具体例として、浜プランの深化、地域連携の促進、事業多角化などを挙げ、「漁協が海業のマネジメントに貢献することが期待される」と話しました。 東京海洋大学の工藤教授JF全漁連漁協(JF)漁師資源管理浜プランJF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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