JFレポート 組合学校がJF全漁連トップセミナーを開催 2025.7.24 JF全漁連編集部 印刷する 7月9日,全国漁業協同組合学校(以下,組合学校)より学生2名がJF全漁連本所を来訪し,トップセミナーが開催されました。 組合学校は,創立80年を超える漁協職員の養成学校です。全国のJFグループや関係団体の支援のもとに運営され,学生たちは1年間の寮生活を送りながら漁協職員として必要なスキルや資格の取得,さまざまな事業を運営するためのノウハウを専門的に勉強します。トップセミナーもその中のカリキュラムの一つです。 漁業やJFグループ、自分の果たすべき役割を意識しながら学びを進めてほしいセミナーの開催にあたり,JF全漁連の内田珠一専務は「組合学校で学んだことや多くの人との繋がりの中で,これから漁業やJFグループはどのような形で進むべきか,あるいはその中で自分はどのような役割を果たしていくべきなのか,そういったことを意識しながら勉強すると,ただ受け身で考えるよりも前向きに物事が進むと思う。ぜひそういった意識の中で,有意義な一年間を過ごしていただければ」と冒頭挨拶を行いました。 冒頭挨拶をする内田珠一・JF全漁連専務豊かな海を取り戻すために全漁連ができること今年のトップセミナーのテーマは「漁業者,漁協が地域の中核として取組む海業とJFグループのサポートについて」。兵庫県の離島,坊勢島の取り組みを具体例として扱い,海水温の上昇や原油価格の高騰などによって直面するさまざまな問題やその対策,そしてJFグループがパルシステムやJF兵庫漁連と協力して行った産直提携について内田専務が講義しました。 講義の終盤,「かつての豊かな海を取り戻すために必要な予算を国に要求していくこともJF全漁連の重要な使命です」と語った内田専務。近年の海洋環境の急激な変化に立ち向かうため,組織として,役員としてなすべき役割が明確に見えているからこそ,冒頭挨拶で学生に自らの役割を意識することの重要性を説いたのかもしれません。 資料ではなく学生の目を見て,自らの経験を基に語りかける内田専務漁業の魅力を多くの人に周知するために講義の後,学生からは,漁業の魅力を多くの人に体感してもらうために何をすればよいのかといった質問がありました。内田専務は「修学旅行のコースの一つとして入れてもらうなど,中学校や高校にアプローチしたり,食育という言葉がありますが,そういった体験的なことも視野に入れながら,行政や教育庁,関係省庁に働きかけを行っていくことが大事。あとは,幼い時から魚を食べていれば魚ファンになってくれるでしょうから,中高生には漁協で職業体験を行うとか,最終的には後継者育成のことも考えていかないといけない」とアドバイスし,また,海業を進める上で反対意見をどのように説得すべきかといった質問には,難しい部分と認めつつ,対応策として現在行っている取り組みや戦略について説明しました。 「それは難しい問題だね」との内田専務の答えに思わず微笑む学生たち一般的に,会社などで社員が自社の使命や価値観に共感し,果たすべき役割や社会への貢献度を認識することは,内発的なモチベーションの向上に繋がると言われます。4月の入学式から約3ヵ月,組合学校で漁協職員を目指して勉強してきた学生たちですが,JF全漁連の役割や使命を専務より直々に聞けたことは,漁業に対する彼らのモチベーションの向上に繋がったのではないでしょうか。 現在,学生たちは20日を超える漁協実習に取り組んでいます。年々暑くなる日本の夏。厳しい暑さの中での実習となりますが,組合学校でのこれまでの学びや今回の講義で得られた知見を活かし,実りの多い時間を過ごせることを願っています。 今年度の組合学校に関する記事一覧: ▶組合学校に第86期生2人が入学 ▶全国漁業協同組合学校の公式WEBサイト 組合学校JF全漁連漁協(JF)若手研修JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
35年間で120万本以上の植樹を実施! 北海道で「お魚殖やす植樹運動」開催この情報は、北海道漁業協同組合連合会(JF北海道ぎょれん)からの提供です。 * * *2023.7.27JFレポート全国の漁連・漁協
アマモ場再生活動から繋がるSDGs―第98回国際協同組合デー記念中央集会レポート―毎年7月第1土曜日は「国際協同組合デー」です。世界の協同組合が協同組合運動の発展と、さらなる前進を誓い合う日です。 日本では、JF全漁連など国内の協同組合組織が連携してつくる日本協同組合連携機構(JC2020.7.13JFレポートJF全漁連編集部
第10回Fish-1グランプリ開催! 過去最多の7.4万人が来場‼2013年度から開催している「日本の水産物に光を当てる魚の祭典」である「Fish-1グランプリ」。 記念すべき10回目となる本年度は11月4日(月・振休)、会場をお台場青海地区特設会場(同時開催:魚ジ2025.1.6JFレポートJF全漁連編集部
JF福島漁連、築地で「常磐もの」の安全性と美味しさをPR 「福島県漁業の今と試食会」開催JF福島漁連は10月14日(土)、都内の「築地魚河岸」のイベントスペースで、「のぞいて、食べて、福島県漁業を知ろう 福島県漁業の今と試食会」を開催しました。2023.10.31JFレポートJF全漁連編集部
漁村・水産業の若きリーダーとなる3人が入学 組合学校2024年度 第85期 入学式漁協(JF)職員を養成する全国漁業協同組合学校(千葉県・柏市)は4月9日、第85期生の入学式を行いました。 本年度は北海道から2人(新卒者)、兵庫県から1人(現職者)の計3人が入学しました。 本年度、2024.4.24JFレポートJF全漁連編集部