JFレポート コロナ禍、JF全漁連はなにしてる?漁師への支援策は? 2020.4.27 JF全漁連編集部 印刷する 久々の出勤、変わる職場都内に事務所(本所)があるJF全漁連は、新型コロナウイルス感染拡大の早い段階からテレワーク、在宅勤務を導入し、出勤人数を削減しています。 Sakanadia編集部員である広報担当者もシフト制で出勤日数を調整し、筆者は週1~2日の出勤になってます。 今日は実に10日ぶりの出勤。やっぱり在宅ワークだと、ほかの部署の動きがタイムリーにとらえられず、日々状況が変わっている今、JF全漁連がどんな対応をしているのかなかなか見えにくい。 正直「知らない」=「何もやっていない」と感じてしまう。。。ということで、今JF全漁連にどんな動きがあるかリサーチしてみました。 スピード進化“テレワーク”まずは職員の働き方から。 JF全漁連は、感染拡大初期からテレワーク、時差出勤を導入していましたが、正直導入当初は環境整備が間に合わず、「在宅にしてもできることがないじゃん…」というのが本音でした。 ところが、緊急事態宣言が出て、本格的に出勤人数を減らさなければならないとなった4月初め、ルーターの配布が開始。 アナログなイメージのわが職場なりに「すごい!こんなことができちゃうのね!」ということが判明した出来事でした(笑) 会議もオンラインでJF全漁連は、漁師がつくる漁協(以下JF“じぇいえふ”)の全国団体であるため、一緒に働く仲間が全国にいます。 そのため、普段は全国各地から関係者が来会しますが、今はそれもかなわず。 それでも、漁師やJFの経営をサポートするための業務を止めるわけにはいかない!といことで、これまでも一部の部署で導入していたオンラインミーティングを他の部署でも活用するなどの動きが出てきています。これも、うちにしてはすごい動き(笑) 漁師の生活のために何をしている?さて、ようやく本題。 こんなときでも、いやこんなときこそ、JF全漁連は全国団体として、漁師やJF(漁協)グループが今後も生産活動などを続けていけるように、「浜」と「国」を繋ぐ活動を続けています。 日本の沿岸漁師のほとんどが中小の自営業者であるため、すでに課題は山積。 外出・外食の自粛が全国的に行われる今、食や地域観光に関わる漁業は、魚価への影響や浜の食堂・道の駅の運営など、不安が絶えません。それに対して、漁師さん、JF、浜ごとに様々な取り組みをされているのを、SNSなどで拝見しています。 地域によって課題は異なりますが、JF全漁連が全国団体として今できることの一つが、そういった浜の状況と国の政策の温度差を縮めること。漁師がちゃんと使える支援策を国に提案すること。 そのような仕事を行っている漁政部(ぎょせいぶ)という部署の田中要範(たなか としのり)部長にインタビューしてみました。 応援したい!食料生産を担う漁師たち田中要範 漁政部長、鹿児島県出身、父は元漁師です浜の状況を国に伝えるためにまず何をやったんですか? —浜から相談の声が上がり始めた2月下旬に対策会議を開催しました。 その後すぐ3月の初めに、都道府県漁連(漁協の県単位の連合会)を通して各地域の状況調査をおこないました。まずはその情報を自民党内の水産業の政策を検討する会議でプレゼンし、窮状を分かってもらうことから始めました。 4月1日には、JF全漁連内に正式に対策本部を立ち上げました。 漁師の経営を支援する仕組みはできたんですか? —できました。 まず、テレビや新聞で報道されているような、中小事業者を支援する「雇用調整助成金」や「給付金」は、漁業経営者も対象になります。 また、外国人技能実習生が入国できないことで、人手不足に困っている漁業・加工業者には人材確保の支援もあります。 そのほか、需要停滞で販路が定まっていない水産物を買い取ったり、保管したりするための支援も行われることになりました。 このような支援策はすべて国の補正予算案に組み込まれました。この予算が成立したら、すぐに事業が推進できるように、使える仕組みになるよう今も声を届け続けています。 これからも多くの声を寄せてほしい!田中部長は、「これまでは、全国さまざまな地域の実情を聴いたうえで、とにかく早い対応をすることを目指してきた」と言います。 一方で、急ぎつくった現状の仕組みが現場にちゃんとマッチしているかは、まだわからない部分もあるそうです。「今後も日々変化する状況に注視しながら、必要に応じて次々と手を打っていかなければならない」と話します。 「これからもできるだけ、多くの浜の声を寄せてほしい」とのことです。 広報では?久々に出勤した職場では、どんどん対応が進んでいました。 Sakanadia、そしてJF全漁連広報でも、このような対応、また浜の前向きな取り組みを発信し続けていきたいと思います。 読者の皆さんが楽しめる新しい企画や、漁師のみなさんの情報発信をお手伝いする企画も検討中ですので、引き続きチェックしていただけたら嬉しいです♪ Sakanadiaは記事配信情報、魚料理の情報、漁師・漁協の皆様へのお知らせをFacebookページで配信しています。 【おすすめリンク】 ☆おうちごはんにお魚を「簡単おさかな料理」 Sakanadiaでは塩糀などを使った簡単お魚レシピを紹介中。糀マイスターの高木佐知子先生が紹介する、簡単だけど本格的なお魚料理のレシピです。 ☆魚のさばき方、臭みのとり方伝授「ウエカツレシピ」 プライドフィッシュ公式ページでは、魚食普及人・上田勝彦さんの「ウエカツレシピ」を公開中。魚の下ごしらえや捌き方、臭みのとり方など、お魚処理の基本のきから開設しています。 ☆Sakanadiaお取り寄せ実況記事 おうちごはんにお魚を?!宅飯&宅飲みにプラス一品 母の日に“おしゃれな”海の幸はいかが?産地直送お取り寄せしてみた JF全漁連コロナ対策JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
【コロナ対策】漁師の支援策まとめ―産直通販送料無料や休漁支援などこんにちは。JF全漁連広報・Sakanadia編集部です。 漁協の全国団体であるJF全漁連は、これまで新型コロナウイルス感染症による漁業への影響を全国的にヒアリングし、必要な支援策を国に対して提案して2020.7.15JFレポートJF全漁連編集部
魚の祭典「Fish-1グランプリ」は大盛況!グランプリに輝いたのは毎年恒例となったJF全漁連主催の魚の祭典「Fish-1グランプリ」(「ジャパン・フィッシャーマンズ・フェスティバル2019」内)が11月17日(日)、東京・日比谷公園で開催されました。7回目となる今回2019.11.22JFレポートJF全漁連編集部
食べて応援!丸の内×漁師さん応援プロジェクト開催東京の大手町・丸の内・有楽町地区(以下、大丸有)を舞台に、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けたさまざまな活動を行う「大丸有 SDGs ACT5」。 この取り組みの一環として、9月30日(水)まで2020.8.28JFレポートJF全漁連編集部
【新人デビュー企画】広報の新人がJF全漁連を説明してみたこんにちは、Sakanadia編集部です。 Sakanadia編集部があるJF全漁連広報担当にも、この春新入職員が入りました。 コロナ禍で新人研修がなかなか実施されず、入会後すぐ在宅勤務になってしまっ2020.9.25JFレポートJF全漁連編集部
組合学校が現地研修、サバのブランド化など漁協のとりくみを学ぶ漁協(JF)職員を養成する全国漁業協同組合学校(以下、組合学校)が、9月16日~18日、静岡県内の漁業協同組合(JF)などで研修を実施しました。 実習に参加したのは、組合学校2020年度第81期の学生2020.10.9JFレポートJF全漁連編集部
「サンマ長期漁海況予報」が発表—今シーズンの行方は?秋の味覚を代表するサンマのシーズンがいよいよやって来ます。 サンマは一年中、店先に並ぶ魚と違い、大衆魚の中でも数少ない旬を感じさせてくれる魚。 このシーズンの到来を待ちわびている人は多いはずです。 た2020.8.5JFレポートJF全漁連編集部