JFレポート “漁業オタク”がおしえる、夏休みに読みたい「漁業」の本 2020.8.4 JF全漁連編集部 印刷する Sakanadia編集部です。 今日は、夏休みの読書におすすめの「漁業」関連の本をご紹介します。 コロナだし今年の夏はどこにもいかないわ~なんて方、読書で漁業の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。 「漁業」の本を選ぶポイント筆者は、実家が漁業を営んでいるため、かっこいい漁師たちに囲まれた生活をしてきました。 そのせいか、漁師に対する憧れや尊敬があふれて、自分で言うのもなんですが、半ば「漁業(漁師)オタク」の域に達しています(笑) そんなオタク目線で厳選した「漁業のことがよくわかる本」を紹介したいと思います。 もちろん、実際に現場に赴き、漁師のアツいお話を聞くのが一番なのですが、その「感激」にも劣らない情報を得ることができる書籍もいくつかあるんですよ。 ちなみに筆者が「漁業」関連の本を選ぶときに大切にしているポイントは、「漁業は自然と共存する産業である」こと。それから「自然はコントロールできない」ということ。 このポイントを踏まえた(背景に感じることができる)内容の書籍にはとても共感しますし、現場目線を感じます。 啓発本や雑誌にも多くの“漁業関連の情報”はあふれていますが、このポイントを念頭に、すべての情報を鵜呑みにしないように気を付けています。 さて、そんなポイントを踏まえて、以下の本をご紹介いたします。 最新情報を知りたいときは『水産改革と魚食の未来』(八木信行 編、恒星社厚生閣)これは最近出た本です。2018年に国会で議論された水産改革では、水産業を成長産業化することを目標に、漁業法の改正などが行われました。 この本では、「水産改革」によって、水産業がどのように変わるのか。 ひいては私たちの「食卓」にどのような影響があるのか、ということを多方面の専門家が言及しています。“多方面の”というのがポイント。 多様な経営の形がある日本の漁業ですから、多様な視点での評価が必要ですね。 「水産改革」自体が分からない方でも読みやすく導入していますので、最新の水産業の情勢について知りたい方はこの本から入ってみるとよいかもしれません。 ▶『水産改革と魚食の未来』(八木信行 編、恒星社厚生閣) 「食」と「職」の観点から『魚と日本人――食と職の経済学』(濱田武士 著、岩波新書)新鮮な状態で食卓に魚が届くまで、それを繋ぐ職人たちを追った稀有な書籍です。 みんなにとって身近な「食卓」から、魚を獲る「漁師」までをさかのぼるように紹介する本書は、「漁業」が「私たち」にとって身近なものであると感じさせてくれます。 著者は漁業経済の専門家ですが、幼いころの体験を用い“一人の魚好きの少年”の目線から導入しているので、漁業の世界にすっと入っていけちゃいます。 現場に入り込んで研究をしている方のお話なので、臨場感があるのも推しポイントです。 ▶『魚と日本人――食と職の経済学』(濱田武士 著、岩波新書) 漁師を目指す方、漁師を知りたい方『漁師になるには』(大浦佳代 著、ぺりかん社)「漁師」という職業を紹介する本です。 漁業種類ごとに現役漁師の姿を取り上げており、リアルな漁師の生活を知ることができます。 「漁師」を職業の選択肢の一つとして紹介しているので、良い面だけでなく、大変なことや苦労も紹介していますし、地域活動や環境保全活動など、「魚を獲る」以外の漁師の活動についても知ることができます。 「漁師になりたい!」という人はもちろん、「子どもが漁師になりたいと言い出した💦」という方、「好きになった人が漁師なの♥」なんて方にもおすすめです! ▶『漁師になるには』(大浦佳代 著、ぺりかん社) 【おまけ】飯テロ系、歴史系もそのほか、魚食文化や日本の漁業の崇高な歴史について書かれている本として、『小泉武夫の味覚極楽舌ったけ』(小泉武夫 著、東京堂出)や『海に生きた百姓たち 海村の江戸時代』(渡辺尚志 著、草思社)も面白いです。 『小泉武夫の味覚極楽舌ったけ』は発酵の研究者として有名な小泉武夫さんが朝刊で連載しているコラムが所収されたもの。 80以上のさまざまな食べ物を紹介しているのですが、なんと約7割が魚介類! 独特な擬音をつかって魚介のおいしさを表現していて、まさに「飯テロ」本です。 『海に生きた百姓たち 海村の江戸時代』は、江戸時代の漁業や海村の慣習とその歴史がリアルに描かれています。これはまさに漁業オタクにもってこい。 連綿と続く日本の漁業の歴史から、今の漁業の姿が出来上がった背景を知ることができる本です。 なんか感動しちゃいます。 他にもご紹介したい本はあるのですが、あまり深く語りすぎると終わりが見えなくなってしまいそうなので、この辺で(笑) 本を読むことで、知らない時代、知らない味覚、知らない場面をすこしだけ見ることができます。そして、自分とは遠いと思っていた世界が、意外と近いものだったことに気づいたりもします。 ぜひ、夏休みの読書に、「漁業のことがわかる本」を手に取ってみてはいかがでしょうか。 Iターン・Uターン漁師発酵水産改革漁業法JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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