日本の漁師たち 「青年漁業者のためのブラッシュアップ研修会2025」開催 テーマは「持続可能な漁業の実現と漁青連の役割」 2025.9.1 JF全漁連編集部 印刷する 漁業協同組合青年部の全国団体である全国漁青連は7月14日、水産関連のコンサルタント企業である(株)UMITO PartnersとJF全漁連との共催で、「青年漁業者のためのブラッシュアップ研修会2025」を開催し、約60人の青年漁業者や漁協職員が全国各地から参加しました。 「持続可能な漁業の実現と漁青連の役割」をテーマに、海洋環境の激変などの漁業を取り巻く課題に立ち向かうための方策や浜の活力再生プランの取り組み事例について、JF全漁連が説明したほか、参加者によるグループディスカッションが行われました。 参加者によるグループディスカッションの模様研修会では、最初に、JF全漁連の三浦秀樹常務が「日本の漁業の現状と漁業のポテンシャルを活かす道」と題した講演を行いました。 三浦常務は、日本の漁業の現状について紹介した上で、「直近10数年の漁獲量の減少は大きな脅威となっている。海洋環境の激変は、漁業者だけでなく国民共通の課題だ」と指摘。海洋環境が激変する中において、生産量を回復させていくために重要なものとして、「資源と環境を同時回復させる『環境回復型の漁業・養殖業』を実践し、『豊かな海』づくりを実現すること」を挙げました。 そして、今後、日本の漁業の進むべき方向性として、①日本の漁業が持つポテンシャルを活かし、水産物の付加価値を高めて、漁業者所得を向上させる、②海業の取り組みによって地域の賑わいや雇用を生み出していく、③国民・消費者への安心・安全な水産食料の安定供給の役割を果たすとともに、世界一おいしい魚を国内はもとより、全世界に届けていくなどの考えを示しました。 三浦JF全漁連常務続いて、JF全漁連の木山真一浜再生推進部長が「諸課題に対応した浜プランの取組事例」を紹介しました。 「浜プラン」(浜の活力再生プラン)は、全国の漁村や地域(=「浜」)の特性を活かした創意工夫のもと、漁業者自らを中心に考えられた取り組み計画として2014年から開始しました。「(5年間で)漁業所得の10%アップ」を目標として、収入向上やコスト削減に向けたさまざまな取り組みにより、多種多様なプランが実践されています。 木山部長は、全国の浜プランにおける収入向上の取り組みを「販売力強化」、「漁場環境回復」、「浜の活性化推進」、「生産性向上」の4つのカテゴリーに分けて、集計した結果を報告した上で、「現在、各浜が直面する諸課題の解決に向けたヒントが、10年間かけて取り組んできた全国の浜プランの取組事例の中にあるかもしれないので、これまでの浜プランを参考にしてほしい」と説明しました。 木山JF全漁連浜再生推進部長その後のグループディスカッションでは、「日本漁業のポテンシャルを活かし、持続可能な漁業を実現するためには、全国漁青連として何ができるか」をテーマに協議しました。 (株)UMITO Partnersの村上春二社長が進行役を務め、参加者約60人が地域や漁業種類の異なるメンバーになるかたちで、7つのグループに分かれて、各浜で抱える問題点を洗い出す作業やアイデア交換などを行いました。 グループごとの議論では、持続可能な漁業を実現するための課題として、「収入減」、「担い手不足」を挙げたところがほとんどで、対応策としては、海洋環境の激変を意識した上で、「藻場・干潟の修復」、「新たな環境に適応した養殖業などへの転換」、「魚の単価を上げる付加価値化」などに取り組む考えが示されました。 グループごとに協議した内容を発表最後に阿部誠二全国漁青連会長が課題解決のきっかけづくりに向けた参加者の姿勢を評価する一方、「足元を固めるのも大切だが、われわれ青年漁業者はもっと青くさく、理想を言ってもよいのではないだろうか。地元の若い漁業者に今回の研修会で話し合ったことを伝えてほしい」と呼び掛けました。 阿部全国漁青連会長【Sakanadia関連記事】 ▶第30回全国青年・女性漁業者交流大会を開催 農林水産大臣賞ほか各賞を決定 JF全漁連漁師資源管理浜プラン研修青年部JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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