JF全国漁青連が都内の小学校で出前授業

漁業協同組合青年部の全国団体であるJF全国漁青連は9月28日、江戸川区立清新ふたば小学校で出前授業を実施しました。
同校での出前授業は今回が初めて(昨年はオンラインで実施)。JF全国漁青連の川畑友和会長(鹿児島県)、竹内大生副会長(石川県)の2人が実際に学校を訪問しました。

清新ふたば小学校を訪問

出前授業では、同校の5年生87人に対し、日本の漁業の特徴や漁師の一日、海を守る漁師の取り組みなどを写真や動画を使って説明したほか、竹内副会長がロープワーク、川畑会長がカンパチの解体ショーを行い、児童らに漁業や魚、漁師の魅力を伝えました。

竹内大生副会長

はじめに、竹内副会長が動画を流しながら、漁師の1日のスケジュールや、どのように漁が行われているかをわかりやすく紹介しました。
また、海洋環境の変化の影響で、これまで地元の七尾湾で獲れなかった魚が獲れることなどを紹介した上で、底引き網漁で漁獲した魚を加工し、付加価値をつけて販売する加工会社を経営していることを伝え、漁業者の仕事の幅広さを説明しました。

川畑友和会長

川畑会長は、日本の海の生産性の高さを紹介したほか、魚介類の産卵場として重要なアマモなどの藻場の造成が水産資源を増やすために重要な役割を果たすことを説明しました。
また、川畑会長が地元で行っている藻場造成の活動や磯焼けの原因とされるウニの駆除の取り組みについても紹介し、「漁師の仕事は魚を漁獲することだけではない」と語りました。

ロープワークを披露する竹内副会長

講演後には、竹内副会長がロープワークを披露し、漁網が切れた時の対処方法や日常でも使える結び方などを説明しました。児童たちは手際のよさに驚いていました。

カンパチをさばく川畑会長

続いて、川畑会長が鹿児島県から直送したカンパチの解体ショーを行いました。間近で大きな魚が解体される様子に児童らは息をのみ、包丁が入るたびに感嘆の声が上がりました。

解体ショー後の質問コーナー

その後の質問コーナーでは、児童たちから「いちばん好きな魚は?」「大トロと中トロの違いを教えてほしい」「漁に出ている時に食べるごはんは何を食べるか?」など、たくさんの質問があり、川畑会長と竹内副会長が丁寧に回答しました。
終了後には、「教科書に出ていない漁師さんの姿を学ぶことができて良かった」などの声が聞こえました。

なお、同日は練馬区立春日小学校でも7回目となる出前授業を5年生約50人を対象に実施。尾崎勇太副会長(北海道)と阿部誠二副会長(宮城県)が講師を務めました。

  • JF全漁連編集部

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