第25回シーフード料理コンクール開催! 25周年記念で「親子で魚活チャレンジ部門」も実施

JF全漁連は12月14日(土)、東京・服部栄養専門学校で第25回シーフード料理コンクールの実技審査・表彰式を開催しました。

各賞決定後の記念撮影

本年のテーマは、「みんなでうお活 #おさかな愛」。今回は、従来からある「プロを目指す学生部門」、「魚活チャレンジ部門」のほか、25 周年記念特別部門の「親子で魚活チャレンジ部門」(小学生親子対象)の計 3 部門で、7月1日~9月20日の約3か月間、オリジナルレシピを募集しました。
その結果、2,113作品(プロを目指す学生部門1,270作品、魚活チャレンジ部門768作品、親子で魚活チャレンジ部門75作品)の応募があり、厳正な書類審査の結果、このうち19作品(親子部門5作品、その他は各7作品)が最終審査に残りました。
参加者はそれぞれ、使用する魚や地元への想いを込めたレシピで腕を振るい、服部津貴子審査委員長をはじめとした審査委員の実技・試食審査により各賞が決定しました。

調理を行う参加者たち

開会式では、主催者を代表して、JF全漁連の三浦秀樹常務があいさつしました。
初回から審査委員長を務めていた故服部幸應さんを追悼しながら、「この料理コンクールは多くの人たちにおいしい水産物をたくさん食べてもらうことを目的に開催している。いちばん大切なのは楽しむこと。きょう一日、大いに楽しんでほしい」と参加者にエールを送りました。

主催者を代表してあいさつする三浦JF全漁連常務

実技審査

開会式の後、実技審査が始まりました。
「魚活チャレンジ部門」は「大好きなおさかな料理をワンパンで」、「プロを目指す学生部門」は「おさかな愛を伝えたい!自慢のおさかな料理♡」をサブテーマに、参加者14人がそれぞれ考案した国産魚介藻類を使用したオリジナル料理をつくりました。

「魚活チャレンジ部門」の実技審査の模様
「プロを目指す学生部門」の実技審査の模様

25周年特別部門の「親子で魚活チャレンジ部門」では、「おさかなおにぎりを作ろう」をサブテーマに、具材に国産魚介藻類を使ったアイデアおにぎりを参加した5組の親子が仲良く分担して作りました。
参加者たちは審査委員が見つめる中、緊張しながら調理を進め、おにぎりをつくることができました。

「親子で魚活チャレンジ部門」の実技審査の模様

おにぎりの調理・試食審査の前には、プライドフィッシュプロジェクト10周年を記念し、プライドフィッシュの「いしかわのサワラ」、「沖縄県産車海老」を使った特製お汁のデモンストレーションも行われました。
服部栄養専門学校の先生がコンブなどからのだしの取り方やサワラなどの魚の捌き方を紹介しました。先生がコンブからひいただしを味見した子供たちはそのおいしさに驚いていました。

コンブなどからのだしの取り方をレクチャー
コンブからひいただしを味見する参加者たち

さかなクンによる25周年記念講演

審査結果を待つ間、JF全漁連魚食普及推進委員のさかなクンがシーフード料理コンクール25周年を記念した講演「さかなクン~お魚の感動をギョ一緒にレッツ・ギョー!~」を行いました。

さかなクンは、日本全体では食用としてあまり知られていない、流通していない低利用魚・未利用魚の魅力や活用方法などについて紹介。「日本産水産物は低利用魚・未利用魚も含めた美味しいので、料理などに活用してほしい」とPRしました。

講演をするさかなクン

審査発表・表彰式

最後に審査発表・表彰式が行われました。
各賞の受賞者が発表され、それぞれの賞の表彰状と記念品がプレゼンターから授与されました。

最優秀賞の農林水産大臣賞は、魚活チャレンジ部門が「ボラのカレーたまごチーズサンド」(中山真穂さん・津市立新町小学校2年)、プロを目指す学生部門が「ホタテとイチゴのカルパッチョ風ドルチェ スパークリングワイン仕立て」(田畑采八果さん・服部栄養専門学校 調理師科昼間部1年)がそれぞれ受賞。親子で魚活チャレンジ部門では、「まるごとホタテのカレーおにぎり」(中村亜希恵さん、柚月さん親子)が最優秀賞の全国漁業協同組合連合会会長賞を受賞しました。

魚活チャレンジ部門で農林水産大臣賞を受賞した「ボラのカレーたまごチーズサンド」
プロを目指す学生部門で農林水産大臣賞を受賞した「ホタテとイチゴのカルパッチョ風ドルチェ スパークリングワイン仕立て」
親子で魚活チャレンジ部門でJF全漁連会長賞を受賞した「まるごとホタテのカレーおにぎり」

受賞者のコメント

■魚活チャレンジ部門 「ボラのカレーたまごチーズサンド」 中山真穂さん
今日はとても楽しめました。これまでの練習では魚を生っぽく焼いてしまっていたが、今日はしっかり焼くことができたので、おいしく食べていただけたと思います。
今後は、ボラの違うレシピも考えてつくってみたいです。将来はお魚博士になりたいです。

「ボラのカレーたまごチーズサンド」をつくった 中山真穂さん

■プロを目指す学生部門 「ホタテとイチゴのカルパッチョ風ドルチェ スパークリングワイン仕立て」 田畑采八果さん
パンナコッタとジュレの硬さはゼラチンの濃度で変わってくるので、その加減が難しかった。家で何回も繰り返し練習してきた結果、今日は良い感じにつくることができました。ホテルでフレンチ料理人として働くことが決まっているが、今回の受賞を契機に、今後もさまざまな料理の賞を受賞できるように励んでいきたいです。

「ホタテとイチゴのカルパッチョ風ドルチェ スパークリングワイン仕立て」をつくった田畑采八果さん

■親子で魚活チャレンジ部門  「まるごとホタテのカレーおにぎり」 中村亜希恵さん、柚月さん親子
すごくビックリしています。このコンクールに参加することが決まってから、毎週子どもと一緒に練習してきたが、その時間がとても楽しかった。このような機会をいただけてとてもうれしかったです。(母・亜希恵さん)
私もお母さんと同じようにすごい驚いています。今まで練習してきた成果が発揮できてとてもうれしいです。(娘・柚月さん)

「まるごとホタテのカレーおにぎり」をつくった中村亜希恵さん、柚月さん親子(写真左から)

各受賞作品の料理写真などを掲載した詳細情報は、第25回シーフード料理コンクール結果発表・イベントレポートページで予定しています(1月中)。

▶結果発表・イベントレポートページはこちら

審査委員長による総評

最後に、服部審査委員長は参加者全員に対し、「今回たくさんの応募者の中から選ばれた人たちなので、この場で料理を作ることができたと自分自身をまず褒めてあげてほしい。そして、誇りに思っていただきたい」と労いの言葉をかけました。
そして、「今回は参加者それぞれがさまざまな魚を上手に使っていた。魚と一緒に使う食材についても本当によく考えられていて、きれいにディスプレイされており、本当に上手だった。皆さん、自信を持って、今後もチャレンジしてほしい」と総評を述べました。

総評を述べる服部津貴子審査委員長
  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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