日本の漁師たち 第24回JF全国女性連フレッシュ・ミズ・プログラム開催 テーマは「フレミズ世代だからできること」 2024.1.12 JF全漁連編集部 印刷する JF全漁連は11月1日、「第24回JF全国女性連フレッシュ・ミズ・プログラム」を都内で開催しました(共催:JF全国女性連)。 このプログラムは、漁協女性部員および若手の漁村女性が将来の女性部活動を担うべき人材となるための一助として、また早期段階における横断的な人的ネットワークや経験を会得することを目的に、毎年開催されています。 今回のテーマは「フレミズ世代だからできること―チャンスが来たらトライする!―」。漁村女性の優良事例発表をはじめ、JF小川による漁協を中心に進めた商品開発に関する特別講演が行われました。 主催者挨拶をする喜田ヒサ子JF全国女性連会長事例発表では漁業関係者による地域活性化の取り組みを紹介株式会社あこやひめの武部寛子執行役員最初に事例発表を行ったのは、株式会社あこやひめの武部寛子執行役員。「夢の続き―真珠の輝きは絆の輝き!企業組合で掴んだ夢―」と題した地域活性化の取り組みについて紹介しました。 あこやひめは、2005年に母親の月美さんを中心に、JF下灘の女性部の有志によって創設され、地元の海産物の加工食品や真珠の加工品の製造などに取り組み、地域の活性化を進めてきました。2015年には企業組合から株式会社に組織変更しましたが、その後、自然災害や新型コロナウイルス感染症拡大の影響に加え、新店舗オープンなどによる損失もあり、厳しい経営状況となってしまいました。 そこで、2021年に、これまで会社勤務をしていた寛子さんが、母親が築き上げた株式会社あこやひめの執行役員に就任し、同社の立て直しに着手することになりました。 寛子さんは、「地域を次世代につなぎたい」という社員の思いを、同社の商品を通じて消費者に伝えることを一番に考えた商品プロモーションに努めており、「若者に発信する仕組みづくりが重要。賑わいだけで終わらない、地域活性化を目指していきたい」と語りました。 株式会社漁村女性グループめばるの小谷晃文社長次に、株式会社漁村女性グループめばるの小谷晃文社長が「おじさんが漁村女性グループを事業継承する話」と題した事例発表を行いました。 同社は、2004年に大分県佐伯市の巻き網漁家の主婦や地域の女性などが「漁村の活性化」を目的に結成されたグループ。漁師の妻だからこそ手に入る新鮮な魚介類を使った水産加工品の製造・販売をしています。 小谷さんは、大手水産企業で養殖研究に従事した後、めばるに参加し、事業承継した経緯や、人手不足などの今後の課題について報告しました。 魚種転換で原料の確保が困難な場合も多くあり、使う魚種を増やして対応していることなども紹介されました。 特別講演ではJF小川の商品開発の取り組みを紹介JF小川の大寺素子さん全国共済水産業協同組合連合会(JF共済)による情報提供に続いて行われた特別講演では、「『こがわ』を知ってもらうために~漁協を中心に進めた商品開発!~」をテーマに、JF小川(こがわ)の大寺素子さんが同JFで初となる商品開発の取り組みを紹介しました。 静岡県焼津市にあるJF小川では、浜の活力再生プランの作成などを契機に商品づくりが始まり、担当を任された大寺さん。小川の魚市場で水揚げ量の約6割を占めるサバを使った、船上活締めした高鮮度の干物や味噌漬けなどのほか、駿河湾の海洋深層水で作った「さばチキン」などを開発し、人気を博しています。 このほか、小川のサバを多くの人たちに知ってもらうために、SNSを使った情報発信を進めたほか、「サバでつながる」をキーワードにした「小川さばマルシェ」を開催するなど、精力的に活動していることが報告されました。 大寺さんは総務担当の内勤職員のため、水産関係者との接点がほとんどなかったことから、一番大変だったことについて「人の協力を呼びかけることが難しかった。漁協職員への説得にも時間がかかった」と語りました。 JF全漁連漁協(JF)女性活躍女性部JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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