JF全漁連、第25回ジャパン・インターナショナル・シーフードショーに出展

「第25回ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」(主催:一般社団法人大日本水産会)が8月23日~25日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました。

ジャパン・インターナショナル・シーフードショーは、水産物と冷凍や加工といった水産物にはなくてはならない技術が集結する国際的な展示会です。さまざまな企業・団体が、その技術や取り組み、製品を紹介するブースを設け、国内外にその魅力を発信しています。

今年は、昨年の1万8,820人を大きく上回る、2万3,394人が来場しました。

水産物の試食、機械の実演や展示、さらには握りずし体験といった個性的な催しが行われるなど、それぞれの企業・団体がさまざまな方法で自らの持ち味をアピールし、会場は活気に溢れていました。

JFグループがブース出展、各地の水産物をPR

JFグループからは、JF青森漁連、JFいしかわ、JF山口、JFえひめ、JF福岡有明海漁連、JFおおいたのほか、各地のJFや広域水産業再生委員会などが出展しました。

JFいしかわのブース。今回新しく制作したという鮮やかなポスターが目を引きます
JF青森漁連のブース。人気商品「ほたてマヨネーズ」は、開けやすくなってリニューアル
JFおおいたのブース。かぼすヒラマサは、柑橘の後味がさわやか!

JF全漁連が「スマート水産業」をテーマにセミナー、展示を実施

8月24日には、JF全漁連が「スマート水産業入門」と題したセミナーを開催しました。

公立はこだて未来大学システム情報学部の和田雅昭教授が登壇し、スマート水産業を導入した4つの地区の事例を紹介しました。

スマート水産業とは、ICT、IoTといった先端技術を活用することで、水産資源を持続的に利用しながらも、水産業の「産業としての成長」を両立させる、次世代の水産業のことです。

スマート水産業は、漁船1隻単位で取り組んでも、その効果は発揮されづらいといいます。
多くの船が一度に取り組み、地域全体のデータが蓄積されることで、「漁に適した場所」「漁に適した時期」などを客観的に洗い出すことができ、効率よく漁を行うことができます。

和田教授は講演で、「水揚げデータの入力画面を、漁業者が以前からつけていた手書きの日誌に近い形にした」「まずは紙媒体でのデータ収集・共有を行い、『これがデータなら、よりリアルタイムで状況を知ることができる』という伝え方をした」と話しており、最先端の技術を身近に感じられるような工夫をすることで、少しずつ受け入れられていったことを、実際の体験談をもとに解説しました。

また、スマート水産業の広がりには、人・地域・産業などでスマート水産業を「みんなで育てる」という発想が重要だと語り、スマート水産業の将来性について考える、大変貴重な講演となりました。

座席数を上回る予約があったセミナー。質疑応答では、スマート水産業の養殖業への応用について質問が出ました

JF全漁連のブースでは「身近なスマート水産業」をテーマに出展。

実際に漁業の現場で使用されているスマート水産業の機器を展示したほか、実際に使用しているJF宗像(宗像地区地域水産業再生委員会)、JF池田(香川県地域水産業再生委員会 小豆地区部会)の取り組みを紹介するポスター展示を行いました。

カキ養殖に力を入れているJF池田の事例。この機械を海中に入れることで、水温や塩分濃度といったデータの計測が可能となり、現場では作業効率化が実現

また、2018年度浜の活力再生プラン優良事例表彰にて農林中金理事長賞を受賞した、香川県地域水産業再生委員会・小豆地区部会に所属するJF池田による加工品の展示、試食コーナーもあり、ともに大盛況でした。

ブースにお立ち寄りくださった皆さま、ありがとうございました。

来場者の質問に答えるJF池田の岡本さん
JF全漁連のブース。3日間を通じて、多くの方にご来場いただきました
  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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