JF全国漁青連がオンライン子ども大学「こどハピ」で出前授業

JF全国漁青連は10月31日、11月14日、27日の全3回、株式会社シンシアージュが運営するオンライン子ども大学「こどハピ」で、全国の小学生を対象にオンライン出前授業を実施しました。
講師をつとめたのは、JF全国漁青連役員の3人の若手漁業者。滋賀県の中村清作さん(JF全国漁青連会長)、鹿児島県から川畑友和さん(同副会長)、岩手県から平子(たいこ)昌彦さん(同理事)が、それぞれ現地から中継し授業を行いました。
全3回、定員を大幅に上回る応募があったため、抽選を行い、各回10組の小学生が参加しました。
授業はそれぞれテーマを設け、日本の漁業のことや漁師のこと、魚のことについて漁師目線で学ぶプログラムを用意しました。

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【岩手編】東北の海で発見いっぱい! 漁師になりきる養殖体験ツアー

10月31日に実施した岩手編では、平子さんがホタテ養殖の現場を中継。船で養殖場に向かうところからスタートしました。
「え!?すごい!本物?!」「船の中ってこうなってるんだ~!」と、始めて見る漁師の姿にテンションが上がる子どもたち。

岩手県の平子(たいこ)昌彦さん(JF全国漁青連理事)

養殖場につくと、平子さんが海中の映像を見せながらホタテ養殖の方法を説明します。さらに、ホタテを海から引き上げ、殻についた付着生物などを取り外す作業も実演し、海で育てたホタテが食卓に届くまでを丁寧に説明しました。

参加者は自宅に事前の届いたホタテで、ホタテの殻向きにも挑戦。平子さんがホタテの殻向きを手ほどきすると、「まだ生きてる!」と新鮮なホタテを前に驚く参加者の声が飛び交います。
最後に、試食をすると、参加した子どもたちは「おいしい!」「あま~い」と笑顔いっぱいに感想を述べました。

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【滋賀・琵琶湖編】琵琶湖から漁師がお届け! その魚がちょ~新鮮なのはなぜ?

11月14日に実施した滋賀・琵琶湖編では、中村さんが琵琶湖をバックに登場しました。
「みんなは琵琶湖の魚を食べたことがありますか?」と問いかけると、今回初めて食べると答える参加者が多数。参加者に事前に届けた「ビワマス」が琵琶湖でしか獲れない貴重な魚であることを説明し、参加者を驚かせました。

滋賀県から中村清作さん(JF全国漁青連会長)

続いて、中村さんが事前に録画した動画で、琵琶湖から望む美しい景色とともに琵琶湖での漁業の様子を紹介。定置網を設置するための作業など、普段見ることができない漁師の手仕事を披露しました。

滋賀・琵琶湖編の授業のテーマである、「魚の鮮度を保つ工夫」の説明では、漁協の生けすに泳ぐフナを使って「活締め」と「神経締め」を実演。ゆっくりと手間をかけて魚を処理する様子を子どもたちは食い入るように見ていました。
最後に、みんなでビワマスを捌いて試食。中村さんが丹精込めて鮮度保持の処理をしたビワマスを口にすると、「おいしい!」の言葉が止まりませんでした。

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【鹿児島編】漁師目線で海の中を探検! おいしい魚が育つ豊かな海とは?

11月27日に実施した鹿児島編では、川畑さんが冒頭、鹿児島魚市場から中継しました。漁港から見える桜島などの景色を紹介しましながら、昨年10月にオープンしたばかりの魚市場の中を案内しました。

鹿児島から川畑友和さん(JF全国漁青連副会長)

場所を移すと、川畑さんは白衣に着替えて、漁師のイメージを一新するような姿で再登場しました。初めて漁師を見たという子どもたちに対し「おじさんみたいにイケメンの漁師さんもいるんですよ」とユーモアを交えて説明すると、和やかな雰囲気に。

川畑さんは、海の浅瀬に生えるアマモ(海草)を増やし、魚の産卵場所や棲み処を作る活動を長年行っています。その活動の成果やアマモの大切さを、動画やイラストを使って分かりやすく説明し、魚を獲るだけではなく、海の環境も守っている漁師の姿を見せました。
最後に、参加者に事前に届けた鹿児島県産養殖カンパチをみんなでそれぞれ捌き試食。「カンパチがこんなにおいしいなんてビックリ」と子どもたちは箸が止まりませんでした。

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「漁師のイメージが変わった」参加者の意識変化

参加した子どもたちに行ったアンケートによると、約9割の方が「漁師のイメージが変わった」と答えました。
「若い人でびっくりした」「ちゃんと休みがある仕事だと知った」「明るくて、いろいろなことに積極的」「SNSでも発信していて身近に感じた」などの感想が多く寄せられました。
また、「漁師の仕事に興味を持った」「漁業や魚にかかわる仕事がしたいと思った」と答えた方も多数いました。
授業を行った中村さん(JF全国漁青連会長)は、「子どもたちの反応が良く、自分自身も楽しめた」と今回の取り組みに手ごたえを感じたようです。

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  • JF全漁連編集部

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