日本の漁師たち 漁師が学校にやってきた!JF全国漁青連が都内小学校で出前授業 2020.11.9 JF全漁連編集部 印刷する 春日小学校に3人の漁師がやってきた春日小学校を訪れた3人の漁師たち(左から平山さん、中村さん、川畑さん)JF全国漁青連に所属する3人の現役漁師が、東京・練馬区立春日小学校で日本の漁業や魚について教える授業を行いました。 ※JF全国漁青連は、若手漁師を中心とした漁協青年部の全国連合会です。 登壇したのは、滋賀県の中村清作さん、鹿児島県の川畑友和さん、長崎県の平山孝文さん。春日小学校の5年生46人に対し、漁業の話や、漁師たちが力を入れている環境保全活動の話をしました。他にも、地元から持ち込んだ魚で解体ショーも行いました。 津々浦々、四季折々の日本の漁業まず登場したのは平山さん。長崎県で定置網を経営する漁師です。 春日小学校での授業は今年で4回目になりますが、平山さんは初回から参加しており、児童のみなさんから「師匠!」と慕われています。 平山さんは、日本地図が描かれた画像を示し、「日本は北海道から沖縄までそれぞれ違った環境です。獲れる魚も様々。その地域や魚の種類に合わせた方法で漁業を行っています」と解説。 また、漁師は魚を獲ること以外にも、魚のすみかになる藻場(海藻やアマモが繁茂する浅瀬)をつくったり、海ゴミの回収をしたり、陸から海に流れる栄養を増やすために山に木を植えたりと、様々な活動を行っていることを説明しました。 ▶長崎のポジティブ漁師、明日の漁業を照らす 全国に仲間がいる!漁師の強み次に登場した中村さんは、日本一大きい湖「琵琶湖」の漁師。刺網などで湖魚を獲っています。 中村さんは、全国の漁師たちが連絡を取り合ったり、集まったりして情報交換をしていることを紹介しました。 最近は台風や豪雨などの自然災害が全国のいたるところで発生しています。漁師みんなが知恵を出しあい、災害に強い漁業になることが大切です。 2019年に、全国の若手漁師約70人が集まって、自然災害や環境変動について情報交換を行ったことを説明しました。 ▶漁師がつくった"気候変動・災害マップ" 動画で海の中を観察、魚の解体ショーも!鹿児島県で定置網を経営する川畑さんは、アマモ(海草)が繁茂する海中の動画を使い、藻場(海藻やアマモが繁茂する浅瀬)が魚のすみかになっていることを説明しました。 普段見ることがない海の中の様子にみんな動画にくぎ付け。 他にも、ドローンを使って定置網の様子を上空から撮影した動画も紹介すると、一段と盛り上がり歓声が飛び交いました。 最後に行ったのが、魚の解体ショー。鹿児島県から直送した約4㎏の大きなカンパチを、川畑さんが慣れた手つきでさばいていきます。「僕は漁師だから魚をさばくのはそんなに上手じゃないんです」と言いながらも、短時間できれいな三枚おろしに。 大きな魚を目の前で解体する様子に、みんな「すご~い」「おいしそ~」と感嘆の声をあげました。 他にも、マダイやチダイ、タチウオなど、自身の定置網に入った色とりどりの魚を持ち込み、種類の見分け方や美味しい食べ方を解説。川畑さんは、「みんな、これからも日本のお魚をたくさん食べてくださいね~」と呼びかけました。 漁師になりたい人多数!?授業のおわりに漁師さんへの質問コーナーでは、次々と手が挙がりたくさんの質問が出ました。「コロナで困ったことはありましたか?」という質問には、「最初は高級魚の値段が安くなってしまい辛かった」と中村さんが回答。ほかにも、「師匠(平山さん)が一番好きな魚は」「獲るのが難しい魚は」などの質問に対し、それぞれが丁寧に回答しました。 授業の最後には、平山さんが「漁師になりたいと思った人!」と逆質問。すると、「なりたいで~す」と勢いよくたくさんの手が挙がりました。 いつも元気ハツラツ、前のめりに漁師たちのお話を聞いてくれる春日小学校5年生のみなさん。 今回も、楽しく勉強してくれたようです。 イケメンIターン・Uターン漁師若手近畿九州中堅青年部定置網JF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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