JFレポート ポストコロナ時代における魚食の方向性探る ―水産庁シンポジウム「おさかな進歩2020」レポート― 2020.9.28 JF全漁連編集部 印刷する 「魚の国のしあわせ」プロジェクトの一環でシンポ開催水産庁が2012年8月から開始した「魚の国のしあわせ」プロジェクト。これは、漁業者、水産関係団体、流通業者、食品製造業者、行政など、水産物に関わるあらゆる関係者が一体となって行う魚食普及の取り組みです。 「魚の国のしあわせ」プロジェクトでは、国民の「魚離れ」を食い止め、水産物の消費拡大を推進するため、 ①JF全漁連(国産水産物流通促進センター構成員)主催の「Fish-1グランプリ」などの水産関係イベントの支援、 ②手軽、気軽においしく食べることができる水産物商品である「ファストフィッシュ」の選定、 ③学校給食を通じた魚食普及の取り組みの支援、 ④さまざまな分野の魚食文化の普及・伝承に取り組む「お魚かたりべ」の任命、 ⑤さまざまな企業、団体と連携し、水産業で活躍する女性(水産女子)の姿の情報発信 —などに取り組んでいます。 今回は、このプロジェクトの一環として、専門家らが魚の魅力や有用性のほか、魚食普及の方向性などを議論するシンポジウム「おさかな進歩」についてご紹介します。 シンポのテーマは「ポストコロナ時代に、魚食文化をどうつなぐか」2020年9月11日(金曜日)に開催されたシンポジウム「おさかな進歩2020」。 今回は「ポストコロナ時代に、魚食文化をどうつなぐか」をテーマに、3つの特別講演とパネルディスカッションが行われました。 中川めぐみさん1つ目の講演は、釣りアンバサダーで、水産女子メンバーの中川めぐみさんによる「釣り・漁業を切り口とした地域活性の可能性」。 中川さんは自ら立ち上げたWEBマガジン「ツッテ」やさまざまなメディアを通じて、釣りや漁業に関する情報を配信していること、各地の自治体・事業者と協力して、その地域の魅力を味わえるオリジナルの観光釣りプランの企画づくりなどに取り組んでいることを紹介。釣りと漁業を切り口にした地域活性の可能性の大きさを語りました。 中嶋貞治さん(水産庁提供)2つ目の講演では、「新宿割烹 中嶋」店主で、お魚かたりべの中嶋貞治さんがこれまでの「ファストフィッシュ」の取り組みを紹介。あわせて、審査委員を務めるFish-1グランプリ(主催はJF全漁連。今年も11月開催予定)についてPRしました。 桝 太一さん最後に講演したのは日本テレビアナウンサーで、お魚かたりべの桝 太一さん。「魚食が秘める“総合エンタメ性”」をテーマに、自身がレギュラー出演するテレビ番組「THE 鉄腕DASH」の1コーナー「DASH海岸」の内容を紹介した上で、魚食の魅力をアピールしました。 「DASH海岸」は、海岸の生物調査、気になる生き物の採集、その生き物の生態・歴史の紹介、調理・実食というあらゆるジャンルの要素を凝縮したコーナー。放送回の平均視聴人数は約1,200万人という高視聴率を誇ります。 桝さんは番組を通して感じたことについて「魚食は単独ではなく、一連の要素をパッケージ化してこそ強みを最大限に発揮する」と力強く語りました。 ポストコロナを想定した魚食普及についてパネルディスカッションパネルディスカッションの模様(水産庁提供)特別講演後には、3人の講演者のほか、東京・豊洲市場の卸売業者である中央魚類(株)の伊藤晴彦社長と水産庁の天野正治加工流通課長をパネリストに、水産経済学の専門家である婁小波東京海洋大学大学院教授を進行役に迎え、「ポストコロナ時代に、魚食文化をどうつなぐか」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。 パネリストはそれぞれ、魚食を伝えていくために実際に取り組んでいることや、魚食に対する考えを紹介。「魚を食べた人が“おいしい”、“また食べたい”と思う場面をどれだけ増やせるかが魚食を普及させるためのポイント」(伊藤社長)、「根本的に日本人は魚が好き。獲ってきた魚を大事に食べることが重要」(天野課長)、「子供たちに魚食を受け継ぐためにも海の環境を守ることが大切」(桝さん)、「魚や魚料理について興味のない人にも気軽に、いつのまにか、知ってもらうことが重要」(中川さん、桝さん)など、さまざまな意見が挙がりました。 最後に、婁教授が、関係者がそれぞれの強みを生かし、一体となって魚食普及に取り組む必要性などを提言としてとりまとめ、シンポジウムは閉会しました。 なお、JF全漁連では、多くの皆さんに、魚について知っていただき、美味しく食べていただくために、さまざまなサイトを通じて情報を提供しています。是非ご覧ください。 【参考リンク】 ▶ プライドフィッシュ公式サイト ▶ JF全漁連中央シーフードセンター ▶ JFおさかなマルシェ ギョギョいち 【Sakanadia 魚食関連の記事】 ▶ ニッポンさかな酒 作家の吉村喜彦さんの連載。世界の“酒”とさかなのマリアージュを心地よい文章でお届けするコラムです。 ▶ 簡単おさかな料理 糀マイスター・みそソムリエの高木佐知子さんが身近な魚介類を使ったおいしく簡単なレシピをご紹介します。 ギョギョいちコロナ対策SDGsプライドフィッシュJF全漁連編集部漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebookこのライターの記事をもっと読む
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