第42回全国豊かな海づくり大会、北海道で開催

大会テーマは「守りぬく 光輝く 豊かな海」

式典行事の模様(代表撮影)

第42回全国豊かな海づくり大会が9月17日、天皇・皇后両陛下ご臨席の下、北海道厚岸町で開催され、式典行事、海上歓迎・放流行事などが行われました。北海道での開催は、1985年に北海道湧別登栄床漁港で行われた第5回以来、38年ぶり2度目です。
今大会のテーマは「守りぬく 光輝く 豊かな海」。北海道の豊かな海の恵みを守り、次世代につなげる生産者の想いや取り組みなどを全国に発信、PRしました。

天皇・皇后両陛下ご臨席の下、式典行事を開催

式典行事は、厚岸町の厚岸漁港屋根付き岸壁特設会場で開催され、一般社団法人北海道水産会の阿部国雄会長(JF北海道ぎょれん会長)の開会の言葉で幕を開けました。
全国豊かな海づくり大会会長の細田博之衆議院議長は「北海道産の水産物は、関係者の長年にわたる努力の結果、国内のみならず海外においても広く知られている。安定的な生産体制の構築などに取り組んでいると聞いており、関係者の皆さまのたゆまぬ努力に敬意を表する」、鈴木直道北海道知事は「北海道では、次世代につなぐ水産業と活気あふれる漁村づくりに向け、サケやホタテガイなどの資源回復や栽培漁業を推進するとともにカーボンニュートラルや海洋プラスチックごみ対策などの環境保全の意識醸成を図っている。豊かな海の恵みを守り、育て、次世代にしっかり繋げていく」と挨拶し、若狹靖厚岸町長が歓迎の言葉を述べました。

式典行事の模様

その後、天皇陛下から「近年、多くの課題に直面している水産業に携わる皆さんのご苦労もいかばかりかと思いますが、本日表彰を受けられる方々を始め、全国各地において日頃から豊かな海づくりに取り組んでいる皆さんのたゆみない努力に深く敬意を表するとともに、こうした活動が今後とも多くの人々によって支えられ、さらに発展していくことを期待いたします」とのおことばを賜わりました。

おことばを述べる天皇陛下(代表撮影)

功績団体等表彰では、細田大会会長、宮下一郎農林水産大臣、伊藤信太郎環境大臣、森健水産庁長官、鈴木北海道知事が、それぞれ部門別代表者に表彰状を手渡しました。続いて、作文コンクールで最優秀作文を受賞した小野珠和さん(北海道釧路市立昭和小)による作文「私の大好きな海。楽しいお手伝い」の発表、大会開催を記念して放流されるホタテガイ、マガキ、エゾバフンウニ、マナマコの「稚魚等のお手渡し」、若手漁業者らによる「海づくりメッセージ」が行われました。

稚貝等のお手渡し

その後、坂本雅信大会推進委員会会長(JF全漁連会長)が大会決議を朗読、満場の拍手をもって採択されました。
最後に、鈴木北海道知事から次期開催地の佐藤樹一郎大分県知事へ大会旗の引き継ぎが行われました。

大会決議を朗読する坂本大会推進委員会会長

式典後にはマツカワとホッカイエビをご放流

稚魚などを放流される天皇・皇后両陛下
海上パレードの模様

式典後の放流・海上歓迎行事は、厚岸漁港(厚岸町)の特設会場で行われました。両陛下は式典に引き続き、ご臨席され、北海道内の漁船や道取締船などによる海上パレードなどの海上歓迎行事をご観覧された後、細田大会会長、坂本大会推進委員会会長らとマツカワとホッカイエビの稚魚などをご放流されました。
次回大会は、来年11月10日に大分県の大分市(式典行事)と別府市(海上歓迎・放流行事)で開催する予定です。

  • JF全漁連編集部

    漁師の団体JF(漁業協同組合)の全国組織として、日本各地のかっこいい漁師、漁村で働く人々、美味しいお魚を皆様にご紹介します。 地域産業としての成功事例や、地域リーダーの言葉から、ビジネスにも役立つ話題も提供します。 SakanadiaFacebook

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